6:名無しNIPPER[saga]
2023/08/15(火) 00:32:19.74 ID:CdvupbE30
濡れた道路に足元を取られぬよう速度を落としたのがなお良かった。
セローは俺の尻を蹴りあげるのをやめ、今はリズミカルにエンジン音を奏でてくれている。
ほどなくして、目的地である一ツ瀬ダムにたどり着いた。
駐車場も見当たらなく、道の脇にバイクをとめヘルメットを脱ぐ。
走行中は気づかなかったが、山の中はミンミンゼミの大合唱だった。
アパートで聞くクマゼミよりも、どこか清涼に聞こえるのは何故だろうか。
木々の青々しい香りと、響くセミの声、そして川から上ってくる冷たい風は俺を少しだけ若返らせてくれる気がした。
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