66:名無しNIPPER[saga]
2023/08/14(月) 20:24:40.38 ID:9uCXLN1xo
警察署を出て、歩くこと十数分。ようやく待ち合わせの場所についた。海岸近くの遊歩道で、海面には空で輝く星の光が揺らめいて反射している。ここは俺と椎名が幼い頃からよく一緒に散歩してきた思い出の場所だ。
暫く遊歩道を進むと、手すりにもたれかかって海面を眺める椎名がいた。
「椎名、遅れてごめん」
彼女はこっちを振り向くと、笑顔で駆け寄ってきて俺の手を握った。
「大丈夫?本当に怪我とかない?不動くんって口には出さないタイプだから…」
すると椎名は少し顔をしかめて俺の周囲をうかがう。
「…何か少し臭わない?なんの臭いだろう?」
「…きっと、海鳥とか潮の臭いが混ざったやつじゃないか?」
「…ちょっと違うような。ま、いいか」
よかった、臭いのもとが俺って事には気づいてないみたいだ。そんなことより話の内容を聞かないと。
「それで、大事な話って?」
「うん。その──」
↓1 話の内容とは?
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