44:名無しNIPPER[saga]
2023/08/12(土) 01:18:46.62 ID:bS7ega+7o
「友人と肝だめしをしていたら、廃屋の床が抜けて出れなくなって…」
『……分かりました。すぐに警察官をそちらに向かわせます』
「あ、ありがとうございます」
すると電話は切れた。
相手の警察官、明らかに呆れた感じだったな…。でも、あの怪しい取引のことを言っても信じてもらえるかわからないし、それに本当に不法行為かも分からないし…。
それからしばらく待っていると、上から声が聞こえてきた。
「誰かいますかー?」
「おい、こっちじゃないか?」
男性と若い女性の声が次第に近づいてくる。
「うわっ、すごい臭いですね…」
「ああ。どうやらぼっとん便所の床が抜けたみたいだな。おーい、誰かいるか!」
男性の警察官が声をあげながら、懐中電灯でこちらを照らす。
両手を大きく振ると、警察官が顔をしかめた。
「わかったから、手を振らないでくれ。臭いがコッチに来る」
「…はい」
すると男性の警察官は持ってきたロープを近くの頑丈な柱に括り付けて下まで降りてきた。その間に婦警の方は本部と連絡を取っているようだ。
「おい、若いの。はしゃぐのは良いが、人様に迷惑はかけないようにしろよ?」
鼻を摘みながら男の警察官が嗜めてくる。
その後、警察官に助けられて何とか上に脱出する事ができた。上がってきた俺の様子を見て婦警が相棒に耳打ちする。
「ホントに肝だめしですか?友達は近くにいないし、すごい目つきも悪いですよ?非行少年とかじゃ無いですよね?」
「そうだなぁ…」
男の警察官は腕を組みながらこっちを見てくる。
「おい、友達は何処にいる?」
「あー…たぶんびっくりしてどっかに行ったんだと思う」
「ふーん…。念のために聞くが、何も変わったことはなかったんだな?」
「…はい」
「そうか…」
↓1
01〜15 警察官の様子が…?
16〜 それ以上追求されなかった
今日はここまで。
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