103:名無しNIPPER[saga]
2023/09/01(金) 20:20:30.04 ID:YWmeO82zo
「最も安全なのは魔法自治局に証人保護プログラムを適用してもらうことだろうな」
「魔法…自治局?」
首を傾げる不動に向かって椎名が口を開く。
「えーと、簡単に言えば魔法界の警察、みたいなものかな」
「大雑把に言えばな。だが──」
神父によれば、魔法自治局は有史以来、次第に高まりつつある魔法界と非魔法界の対立を防ぐために設立された団体らしい。当初は魔法使いが非魔法界へ過剰な影響を与えないよう規制を行うだけの存在だったが、やがて非魔法界の諸機関と協力し、両者の間の均衡を保つようになっていったそうだ。
「──というわけだ。だがより細やかな点にまで言及するのなら──」
「叔父さん!講義はそれくらいにして、続きを話してよ」
「むう…」
神父はバツの悪そうな顔をして咳払いをすると、話を続けた。
「今の状況なら確実に保護を受けられるだろう。なんせ魔法生物の密猟に不正な杖の製造及び違法な取引、そして一般人への過大な干渉と殺害未遂。十分すぎるほどだ。証人保護プログラムを受ければ、二人と家族の安全も守られるだろう。かわりに自由な生活はなくなるだろうがな」
「…どうする、不動くん?」
「……」
↓1
1保護してもらう
2他の道を考える
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