『超高校級の』日向「安価とコンマで依頼を解決する」『相談窓口』
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230: ◆DWp3lSnh.v3L[saga]
2023/08/11(金) 20:22:32.72 ID:dmR1mwIz0
始めは、本当にちょっとした悪戯心だった。「髪を派手な色に染めてださい黄色のつなぎを着た、いかにも「高校デビューに失敗しました」と言わんばかりのヘタレ男それをいつものように罵倒する。

その反応がとても良好だったから、ついついそれが癖になってしまっていただけ。十神(真)お兄の模倣をした超高校級の詐欺師である十神(偽)お兄や、何を言っても笑い飛ばされてしまう弐大お兄。変態の花村お兄。そんな他のクラスメイトと違ってちゃんとこっちの欲しい反応をしてくれるから、ついついそれが日常的になってしまっただけ。……そんな日々を過ごしていたからだろうか。左右田お兄の悪いところだけじゃなくて、良いところも沢山目に付くようになっていった。途中から編入してきた日向お兄と友達になってからは、さらにそれが顕著に見えるようになった。

意外と頭が良く(と言うか普通科の成績では常にトップ層)とても常識的で謙虚な思考の持ち主。
貞操戒念がシッカリしていて、相手が本気で嫌がることは絶対にしない。(ソニアお姉に対しては常に暴走気味だったけど)
実は友情に厚く、なんだかんだで暴走気味なクラスの皆にツッコミを入れて、話しの流れをを常に正常な物に戻してくれる。

ヘタレで、臆病で、ソニアお姉に気持ち悪いほどの執着と劣情を抱いていて、普段はとてもじゃないが頼りがいがない様に見える左右田お兄だが、実はとても素敵な男の子なのだと、少しずつ気づいていった。

……その気持ちが「恋」って奴に変わったのは、きっと、自分でも気づかない程前の頃。自分自身で内に芽生えた「それ」を否定していたって言うのもあるけど、左右田お兄がソニアお姉に夢中だったから。
ソニアお姉は嫉妬したくても出来ないほど綺麗で可愛くて、高貴な身分で、左右田お兄の好みにドストライクな金髪碧眼の美少女で……。
だから、私は左右田お兄と「いじめっ子といじめられっ子」な関係を維持することしか出来なかった。そうすることでしか、お兄の傍にいられなかった。

思えば、あのちんちくりんな幼女体系がたった一年でこんな風に変わったのも「それ」が関係しているのかもしれない。碧眼は無理だけど、今の私は立派な金髪の美少女だ。
だから左右田お兄がソニアお姉に振られたって知った(半ば「知ってた」とは思った)時は、内心小躍りした。「これで少しは私の事を意識してくれるかも!」なんて心の奥底では思っていた。

だから。「俺と付きあってくれ」なんて死んだ魚の様な目で告白されたときは、本当にブチ切れた。考えられるありとあらゆる言葉を使って散々に罵倒した。「アンタは女の子と付きあえれば誰でも良いのかこのクソDT!! 一生独りでマス扱いてろ!!」
私はソニアお姉じゃない。私はソニアお姉の代わりにはなれない。私はそんな絶望的な目をした左右田お兄なんて見たくない。史上最低とも言える状態での告白なんてどんな女の子でもNGだろう。

……数日経ってからあんな告白をしたことは真摯に謝られたけど、それでも腹の虫は収まらなかった。(恐らく)私と同じように左右田お兄に対して淡い恋心を抱いている小泉お姉とのデートに割り込むような真似までさせた。大好きな小泉お姉に「嫉妬」なんて感情まで抱かせたのだ、このモブは。

……それでも、今日は楽しかった。小泉お姉と左右田お兄。私にとって大切な二人と朝から夕方まで遊び倒して、触れ合い広場で、室内プールで、マジックショーで、私は素直に心の底から笑顔になれた。左右田お兄がこれほど一生懸命にデートの計画を立ててくれたいたと言う事が何より嬉しかった。


「……西園寺、お前……」

「……話半分で聞いて良いよ。自分でも「今更何言ってんだろ」って思うし」

散々虐めた。散々罵倒した。左右田お兄の嫌がるようなことを、私はこれまで積極的にやり続けてきたのだ。これで好かれていると思う方がどうかしている。
……それでも、私は言葉にしたい。どうせ変わるなら、自分から変えたい。それで何かが壊れてしまうとしても、それを受け入れて前に進めるようになりたい。


「……好きだよ、左右田お兄。本当の本当に。心の底から大好きなんだ」

「…………西園寺」

↓2 高コンマほど左右田が男を見せる。デート開始からここまでのゾロ目合計3かつかなり良い雰囲気のデートが出来ていたので補正値+30


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