401: ◆15vHdNAAAEr/[sage saga]
2023/06/27(火) 23:05:03.22 ID:SXOGAVuoo
桜野「弓知夏さん待って!」
透「……」
桜野「あの、あのね弓知夏さん」
透「……私、なにも怖がってなんかないから」フイッ
桜野「弓知夏さん、聞いて」
透「……」フイッ
桜野「ねーってばー」
透「……なに」
桜野「うん、あのね……」
桜野「わたしね、雪菜ちゃんの言うことも間違いじゃないと思うよ。本当に助けが必要な時は、助けてって言っていいんじゃないかなって」
透「そんなのダメに決まってる。 分からないの? 私たちの願いだってウィッシュスターのエネルギーになる。やつらの思う壷」
桜野「うん、だからね、こっそり教えて」
透「こっそり?」
桜野「そう、こっそり。ウィッシュスターにも聞こえないような小さな声でこっそり。私だけに聞こえるようにでいいから」
透「そんなこと出来るわけない。気休めにもおまじないにもならない。なんの意味もない。そんな小さな声、届くわけないっ……!」
桜野「ううん、きっと届くよ。届けたいって気持ちがあればきっと届く」
桜野「どんなに遠く離れてたって、どんなに小さな声だって、わたし、絶対聞き漏らさない。どこからだって飛んできて、きっとあなたを助けるから」
透「……!」
透「……っ」
透「………………期待しないでおく」
桜野「いいよいいよー。ハードルは低い方が、多少カッコつかなくてもいい感じに見えるかもしれないからね!」
透「なにそれ」
桜野「えっへへっ」ニコッ
透「……」
透「……ねぇ」
桜野「なぁに?」
透「私あの子に、久木さんに酷いこと言っちゃったよね」
桜野「ちょっとキツかったかもねぇ」
透「そう、だよね……」
桜野「一緒に謝りに行こっか」
透「……!」
透「……」
透「……ん」コクッ
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