400: ◆15vHdNAAAEr/[sage saga]
2023/06/27(火) 22:48:33.37 ID:SXOGAVuoo
雪菜「……」
朱「でも残念だったわね、発表の練習」
雪菜「……違うんです。そうなっちゃったけど、違うんです……」
朱「違う?」
雪菜「私、私……」
雪菜「……」
雪菜「クラスの人が陰口を言ってたんです」
朱「!」
雪菜「桜野さんの悪口でした」
朱「え……?」
雪菜「桜野さん、とっても優しくて、みんなに頼られてて、色んな人を助けてて。でもそれをよく思わない人もいて」
雪菜「私、許せなかったんです。桜野さんはそんな人じゃありません。私は知ってます」
雪菜「だから違うって言いたくて、言い返さなきゃって思って、立ち上がって、でもうまく声が出なくて、気持ちだけが前のめりになって、気づいたらみんな、周りの人がみんな、みんな、私のこと、見てて、それで……」
朱「……!」ギュッ
雪菜「わぷっ!? あかねしゃ……?」
朱「いっぱい頑張ったんだね……!」
雪菜「!」
雪菜「で、でも……!」
雪菜「でも私、結局逃げちゃって、ダメダメで……!」
朱「ううん、一所懸命立ち向かったよ。全然ダメなんかじゃないよ。きっと桜野ちゃんだって喜んでくれる」
雪菜「ほんと、ですか……?」
雪菜「私、ちゃんとがんばれましたか……?」
朱「うん。あたしが保証する」
雪菜「ありがとっ、ございますっ……!」
雪菜「私、もっと強くなりますっ」
雪菜「今は怖がりだけど、それでもきっと強くなってちゃんと言い返せるくらいになるんです」
朱「うん、その意気。応援するわ」
雪菜「そして……」
雪菜「そしていつか、桜野さんが怖がってる何かから、私が助けてあげるんです」
朱「……え、桜野ちゃんが?」
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