89: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/15(日) 12:26:40.46 ID:E7iRZ/bz0
メガバシャーモは自分を押さえ付けていたウインディの前足から逃れ、そのまま全身のバネを使って跳ね起きの要領で跳び上がり──身を捻って、
ランジュ「“ブレイズキック”!!
「バシャァァモッ!!!!」
燃える蹴撃をウインディの側頭部に向かって放ってくるが──
「ワォンッ!!!」
ウインディは体勢を崩しながらも、再び蹴りを“アイアンヘッド”によって硬質化した頭部で受け止め──
「ワォンッ!!!」
「バシャッ…!!!」
そのまま頭を振り下ろし、メガバシャーモを吹っ飛ばす。
メガバシャーモはまたしても、受け身を取りながら、ウインディから距離を取る。
せつ菜「無理な体勢から攻撃しても、通りませんよ!」
体重を乗せられない蹴りなんて怖くもなんともない。
ランジュ「みたいね……!」
「シャモッ!!!!」
さらに“かそく”したメガバシャーモは、姿が一瞬で掻き消える。
次は恐らく──
せつ菜「ウインディ!!」
「ワォンッ!!!!」
ウインディが勢いよく、後頭部を引くように頭を上に向けると──ウインディの顎下スレスレをメガバシャーモの振り上げた足で振り抜かれる。
ランジュ「……!」
せつ菜「顎……狙いますよね……!」
“アイアンヘッド”で硬くできるのは頭頂や側頭──つまり頭の上の部分。
さすがに顎まではカバーしきれない。
なら次は顎を狙うはず。私の読みどおりランジュさんはしっかりと顎を狙ってきてくれたお陰で、回避に成功する。
ランジュ「バシャーモ!! 一旦距離を取りなさい!」
「シャモッ…!!!」
バシャーモは反撃を食らう前に飛び退いて、ウインディから距離を取る。
ランジュ「……悉く読まれてるわね」
ランジュさんは優秀なトレーナーだ。
それは、かすみさんとの戦いを見ていただけで十分わかった。
咄嗟の判断もさることながら、技の選択や狙いが合理的な戦い方をしている。
言うなれば、戦い方の精度が高すぎるせいで、逆に読みやすいとでも言うのだろうか。
ただ……。
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