127: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/16(月) 17:51:49.70 ID:xLULnzaZ0
姫乃「しずくさん、どうされましたか」
遥「もしかして、お怪我を……」
しずく「いえ、休憩をいただいたところです」
遥「そういうことでしたら、ポケモン預かりますね! 回復させておきます!」
エマ「食事も作ってあるから、今持ってくるね! あっちのテントで待ってて!」
しずく「はい、ありがとうございます」
後方で炊事をしているエマさんと、ポケモンと私たちトレーナーの怪我の治療を行っている遥さん。そして、そんな二人を護衛している姫乃さんに出迎えられる。
とりあえず、軽く食事を取ってから、仮眠しようかな……。
そう思って、簡易テントの中に入ると──
果林「あら……しずくちゃん」
すでに休憩している果林さんが居た。
しずく「果林さん……」
果林「突っ立ってないで、座ったら?」
しずく「あ……はい」
促され、少し離れた場所に腰を下ろす。
しばらくすると──
エマ「はい! しずくちゃん、どうぞ♪」
エマさんがゴーゴートを支えにしながら、シチューを持ってきてくれる。
しずく「ありがとうございます。エマさん」
エマ「どういたしまして♪ それじゃ、ゆっくり休んでね♪」
そう残して、エマさんは再びゴーゴートと一緒に持ち場に戻っていく。
しずく「…………」
果林「食べないの?」
しずく「……食べます」
果林「そう」
果林さんと一言二言交わして、シチューを食べ始める。
疲れた身体に、シチューの温かさが沁みる。
ただ──正直、果林さんと二人きりというのは気まずさがあった。
何せ……歩夢さんを助けるためとはいえ、私は果林さんを騙していたわけで……。
今は利害の一致から味方ではあるものの……きっと果林さんも私のことはよく思っていないだろうし……。
チラチラと果林さんの様子を伺いながら、シチューをいただく。
果林「もう……何? さっきからチラチラ見て……」
しずく「あ……い、いえ……! なんでもありません……」
完全にバレていた……。
気まずくて目を逸らすと──
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