84: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/19(月) 12:00:38.15 ID:c3b0uZJF0
それを聞いて、海未さんが果南さんの方に視線を向ける。
海未「果南、本当ですか?」
果南「あー……? そういえば、なんかそんな感じのこと言われたかも……国際組織から私宛てにお願いがあるんだけど、聞いたら受けてもらわないといけないから、聞くか聞かないか選んで欲しい、みたいな……私は断ったんだけど……」
海未「……なるほど。……侑? どうかしましたか?」
海未さんが急に私に声を掛けてくる。
何故なら──私が相当驚いた顔していたからだろう。
侑「──か、果南さんって……チャンピオンだったんですか……?」
果南「うん、そうだよ。千歌の前のチャンピオン」
かすみ「えぇ!? うそ!?」
海未「果南はかなりクローズドでチャンピオンをしていましたからね……知らないのも無理はありません」
確かに千歌さんの前にもチャンピオンはいたはずだけど……本当に全く知らなかった……。
海未「それでは、千歌もそれを受けることを選んだということでいいんですか?」
穂乃果「うん。だから、それ以来千歌ちゃんとはツーマンセルで彼方さんと、妹さんの遥ちゃんの護衛任務をしてたんだ」
ツバサ「護衛……? 守ってたってこと? 何から?」
彼方「えっと……そのためには、わたしが何者なのかから、話さないといけないんだけど……。……実はわたしと妹の遥ちゃんは……もともとこの世界の人間じゃないんだ」
会議室内が静まり返る。
侑「この世界の……人間じゃない……?」
にこ「まるで、この世界以外の世界があるみたいな言い方ね……」
にこさんが疑いの眼差しを向けながら言う。
でもそれに対して、
鞠莉「……もしかして、ウルトラホール……?」
鞠莉博士には心当たりがあったらしい。
穂乃果「え!? 鞠莉さん、もしかして知ってるの!?」
鞠莉「知ってるというか……そういう文献を読んだことがあるというか……。善子、あなたにも見せたことあるわよね?」
善子「善子言うな。……えっと、確か私たちの住んでいる時空よりも、さらに高次元に存在する空間みたいなものだった気がするわ。……アローラの方で研究してる財団があったような」
彼方「うん。ウルトラホールの先には、ウルトラスペースっていう空間が存在してて……いろんな世界と世界を繋いでるんだ。わたしたち姉妹は、そのウルトラスペースを通って、こっちの世界に落ちてきたの……」
穂乃果「稀にそういうことがあるらしくって、ウルトラスペースを通ってこっちの世界に落ちてきちゃった人のことを国際警察では“Fall”って呼んでるんだ。……そして、国際警察は“Fall”の人たちを保護してる」
海未「……突拍子もなさすぎて、理解が追い付かないのですが……」
海未さんはそう言いながら、眉を顰めている。
希「保護してるんはええんやけど……なんで、護衛する必要があるん?」
彼方「それを説明するには……先にウルトラビーストについて説明しないといけないかな……」
ことり「ウルトラビースト……?」
かすみ「かすみん、ウルトラビーストなら知ってますよ! 異世界から来た、超強いポケモンのことで──もがもがっ!!」
侑「す、すみません、続けてください」
自信満々にかすみちゃんが解説しようと口を挟むけど、たぶん話がややこしくなりそうだから、口を押さえる。
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