744: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/09(月) 00:36:19.29 ID:jK0Y5xHa0
愛「……ベベノム」
「ベベノ」
愛「……みんな……いなくなっちゃったね……」
「ベノ…」
愛「……でも、アタシは……全部取り戻すよ」
「ベノ…!!」
愛「……アタシに力を貸してくれる?」
「ベベノムッ♪」
愛「ありがとう……愛してるよ、ベベノム」
「ベベノ♪」
──その後、アタシたちは政府が滅ぼすと決めた世界へと移動し……そこで計画を始めた。
アタシはアタシで──どうやって、宇宙全てを情報レベルに分解するかを考え続けながら……ありとあらゆる情報機関にクラッキングし調べた結果──ディアルガ、パルキア、ギラティナというポケモンの伝承にたどり着いた。
時間の神、空間の神、反物質の神が揃えば……恐らく、特異点を強引に発散、インフレーションさせることが可能だろう。
なんせ3匹の力を合わせれば、時空を歪め、重力すら反転出来るのだ。特異点からエネルギーが発散されれば……全宇宙にエネルギーが押し寄せ……飲み込まれることになるだろう。
そして、その理論を思いつくと同時に……グレイブ団の首領・聖良が、その3匹を探し求めていたことにたどり着く。
彼女はあくまでディアンシーに会うのが目的だったため、アタシは目的が達成された後はその3匹を貰うというのを交換条件に、技術協力と資金提供を行った。
カリンには、彼女が世界を混乱させている間に計画を進行させるとか適当なことを吹いたら、割とあっさり信じてくれた。
まさか……彼女の計画が、勇敢なポケモントレーナーたちの手によって、あっという間に収束してしまったのには驚いたけどね……。
──こんな、全てを利用してやると決めたアタシにも……人の心が残っていたのか、本格的に自分たちが動き出す際──彼女の病室に忍び込んでまで顔を見に行ったのは、自分でも意外だった。
もちろん、表向きの理由としては、ディアルガ、パルキア、ギラティナの有益な情報を持っていないかを確認しに行ったつもりだったけど……冷静に考えれば病室にそんなものが転がっているわけもないので、きっとあれは……アタシが最後に見せた人の顔の感情だったんだと思う。同情という名のね……。
愛「……待ってて、りなりー……すぐにりなりーのところに行くからね……」
──
────
──────
────────
愛「もうすぐ……もうすぐ、一つになれるよ……りなりー……待っててね……」
「アーゴヨンッ!!!」
アタシは──特異点の中心へと、突き進む……。
🎹 🎹 🎹
──だんだん東の空が白んできた。
しずく「もうすぐ……暁時ですね」
かすみ「な、なんか緊張してきた……」
せつ菜「私たちは……離れていた方がいいですかね」
彼方「そうだねー。儀式をするのはあくまでコスモウムたちと、その主人だからー」
彼方さんの言葉に、歩夢と顔を見合わせて頷き合う。
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