侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」 Part2
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729: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/08(日) 13:48:26.02 ID:5MWtUFJH0

愛『待って……待ってよ……今、りなりーどこにいるの……?』

璃奈「…………」

愛『まさか……後部倉庫じゃ……ないよね……?』

璃奈「……正しい軌道でシップを押し返すには、手動で計算して、スラスターで誤差を微調整してから爆破させないといけない」

愛『……何……言ってんの……?』

璃奈「……二人とも助かる可能性は……ゼロ。でも、これなら……愛さんは助けられる」

愛『……っ……!!』


愛さんが席を立ったのが音声越しでもわかった。

恐らく、私のいる後部倉庫まで来るつもりだと思う。


璃奈「無理だよ。ブリッジから出るための隔壁を全て閉鎖したから、そこからは出られない」

愛『なんで……!! なんでこんなことするの!! りなりー!!』
 『ウニャァァ〜…』

璃奈「……これはきっと……私のせいだから……」

愛『意味わかんないよ……!! いいから、ここ開けて!! 今すぐそこから戻ってきて!! りなりーっ!!』


──ガンガンッと……無線越しでも、愛さんが隔壁を叩いているのがわかる。


璃奈「大丈夫、隔壁は時間で開くようになってる。通路に最低限の食料と水を出しておいた。……少しでも重量を減らすために、本当に最低限だけど」

愛『そんなこと聞いてるんじゃないっ!! りなりーっ!! 今すぐ戻ってきて!!』

璃奈「…………愛さん」

愛『何!?』

璃奈「……今まで、ありがとう。愛さんに会えて……私……幸せだった。ニャスパーも良い子にするんだよ」


私は端末から──外部倉庫のパージ命令を送った。

ガコンッと揺れながら、外部倉庫がシップから切り離される。


愛『ダメだッ!! りなりーっ!!』
 『ウニャァ〜…』


パージと共に、倉庫の位置をスラスターで微調整し始める。

その際──目の前に紫色のポケモンが現れた。


 「ベベノ!!」
璃奈「……! ベベノム……付いてきちゃったの……?」


紫色のベベノムだけ……私に付いてきてしまっていたらしい。

白光のベベノムは……姿が見えないから、まだシップ内にいる……はず。


 「ベベ」
璃奈「もう……切り離しちゃったよ……」

 「ベノ♪」
璃奈「……ウルトラビーストだから……もしかしたら、ウルトラスペース内に放り出されても……生き残れるかな……」

 「ベベノム♪」
璃奈「……うん」


もうどっちにしろ……後戻りは出来ない。


愛『り────りー──……──な、りー──』



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