643: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/07(土) 11:46:19.80 ID:Xct6+7De0
■Chapter071 『終焉と絶望。……それでも──』 【SIDE Yu】
リナ『…………』 || _ ||
侑「リナちゃん……」
リナ『…………ごめんなさい……愛さんを……止められなかった……』 || _ ||
歩夢「リナちゃん……」
かすみ「リナ子……!! なんで、嘘吐かなかったの!? 愛先輩の言うとおり、あそこで自分が璃奈だって言ってれば……!!」
しずく「かすみさんっ!! リナさんの気持ちも考えて!!」
かすみ「でも……!! このままじゃ世界、滅んじゃうんでしょ!?」
しずく「そ、それは……」
リナ『うぅん、かすみちゃんの言ってることは正しい……。……合理的に考えれば、あそこは嘘を吐いてでも止める場面だった』 || _ ||
侑「……じゃあ、どうして……嘘を吐かなかったの……?」
リナ『………………私…………愛さんには…………嘘……吐けなかった……。…………大好きな愛さんにだけは…………嘘……吐けなかった…………』 || 𝅝• _ • ||
かすみ「…………リナ子……。…………ごめん」
それは……リナちゃんが、どうしようもなく璃奈ちゃんだったから……愛ちゃんの目の前で……璃奈ちゃんの死を肯定せざるを得なかった。
侑「…………」
やるせなかった。
でも、もう……どうすればいいか。
みんなが沈黙する中……口を開いたのは──
歩夢「……愛ちゃんを、止めに行こう」
歩夢だった。
侑「歩夢……?」
歩夢「私……愛ちゃんの気持ち……ちょっとだけ……わかる気がするんだ……」
かすみ「ま、マジですか……?」
歩夢「……もし、侑ちゃんが……死んじゃったとして……。……それでも、侑ちゃんに繋がる何かがあったら……私はそれが世界を滅ぼすことになるんだとしても……きっと手を伸ばしちゃうと思う……」
侑「歩夢……」
歩夢「……大好きな人に嘘を吐けなかったリナちゃんの気持ちも……わかるよ……。……好きな人に嘘吐くのって……苦しいし……悲しいもん……」
リナ『歩夢さん……』 || 𝅝• _ • ||
歩夢「でも……それってどっちも、大好きで、大切だから、そう思うんだよね……? ……お互いを想い合う……大好きな気持ちのせいで……誰も望まない未来を選んじゃうなんて……悲しすぎるよ……」
歩夢の言うとおりだ。……こんな悲しい結末で、終わらせちゃダメだ……。
侑「……ねぇ、リナちゃん」
リナ『なぁに……?』 || 𝅝• _ • ||
侑「リナちゃんはどうしたい? ……オリジナルとか、コピーとかじゃなくて……。……リナちゃんはどうしたい?」
リナ『私は……』 || _ ||
リナちゃんは少しだけ悩んでいたけど──
リナ『……私は──愛さんを救いたい……!! 愛さんに、この世界で生きる未来を……選んで欲しい……!!』 || > _ <𝅝||
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