626: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/06(金) 17:05:43.89 ID:djK6Kzqg0
■Chapter070 『戦いを終えて』 【SIDE Yu】
侑「……歩夢、もう痛いところ……ない……?」
「ブイ…」
歩夢「うん、大丈夫だよ。エマさんのママンボウが治療してくれたから……」
「ママァ〜ン」
遥「やっぱり、ママンボウの治癒力はすごいですね……。……幸い骨に異常はなさそうですし……私が診た感じでも、問題ないと思います」
歩夢「遥ちゃんも……ありがとう」
あの後、エマさんのママンボウに傷を治してもらい……遥ちゃんから怪我を診てもらっていた。
ママンボウの治癒効果のお陰で、切り傷や擦り傷はすぐに治り、私も歩夢もすっかり元気になっていた。
歩夢「ただ、その……服がクリームでべとべとだから……出来れば、着替えたい……かも……」
「マホ…」
歩夢「あ、ご、ごめんね!? マホイップを責めてるわけじゃないの! むしろ、マホイップがいなかったらもっと大怪我してたし……」
「マホ〜…」
侑「とりあえず、あとで着替えよっか。歩夢の着替えも持ってきてるから」
歩夢「うん、ありがとう……侑ちゃん」
さて……どうにか歩夢を救出することに成功したわけだけど……。
彼方「……手錠……痛くない……?」
果林「…………ええ、大丈夫よ」
果林さんは、武装を完全に解除させられ……彼方さんが持ってきていた手錠を着けられている。
エマ「か、彼方ちゃん……やっぱり、手錠までしなくても……。果林ちゃん……もう、酷いことしないと思うから……」
果林「いいえ……今は……こうしておいて……。……もう、私が変な気を起こしても……大丈夫なように……」
エマ「果林ちゃん……」
果林さんは……先ほどまでの攻撃的な表情が嘘のように、戦意を失っていた。
そんな中、
姫乃「──あ、貴方たち!! 果林さんから、離れてくださいっ!!」
急に声が響く。
目を向けると──拘束されて、彼方さんのカビゴンに担がれている姫乃さんが、声を荒げていた。
果林「姫乃……」
彼方「姫乃ちゃん、目が覚めたんだね〜……」
姫乃「果林さん!! そんなやつらの口車に乗ってはいけませんっ!! 私たちは使命を帯びてここにいるんです……!! だから……」
果林「……もう、いいの」
姫乃「か、果林さん……」
果林「…………私たちの……負けよ……」
姫乃「…………」
果林「姫乃……今まで、一緒に戦ってくれて……ありがとう……」
姫乃「…………私は……」
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