612: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/05(木) 16:16:22.75 ID:mDhGJcE10
■Chapter069 『決戦! DiverDiva・愛!』 【SIDE Honoka】
穂乃果「ピカチュウ!! “10まんボルト”!!」
「ピーーカ、チュゥゥゥゥゥ!!!!!!」
愛ちゃんを挟んで向かい側にいるピカチュウが、電撃を放つ。
それに対し、
愛「リーシャン!!」
「リシャァァァァンッ!!!」
愛ちゃんがリーシャンの名前を呼ぶと、ピカチュウの電撃が狙っていたはずの愛ちゃんから逸れて、変なところに落ちる。
その隙に愛ちゃんはリーシャンを左手で掴み、ステップを踏みながらピカチュウから距離を取る。
穂乃果「音で作った障壁……!」
さっきピカチュウの“ボルテッカー”を避けるときにも使っていた。
リーシャンの持つ音の振動を増幅して行う攻撃とサイコパワーという二つの能力を掛け合わせ、発生させた音の衝撃をサイコパワーで自分の周囲に留め、壁として存在させている。
それの精度がものすごく緻密で高度……さらに、その間集中して動けないはずのリーシャンは、愛ちゃんが直接手に持って移動することによって、トレーナーが欠点をカバーしている。
人が手に持てるくらい小さなポケモンである、リーシャンの性質を生かした、よく考えられた戦い方だ。
穂乃果「なら……! ケンタロス!!」
「──モォォォォォォッ!!!!!」
ケンタロスがボールから飛び出すと同時に、愛ちゃんに向かって突っ込んでいく。
愛「リーシャン!!」
「リシャァァァァンッ!!!!」
愛ちゃんは左手に掴んだリーシャンを前に突き出し、音の障壁を展開する。けど──
「ブモォォォォォ!!!!!」
愛「と、止まらない……!? ルリリっ!!」
「ルリィッ!!!」
ケンタロスは音の障壁をただの“とっしん”でぶち破る。
愛ちゃんは後ろに身を引きながら、今度は右手に持ったルリリが尻尾を振るってくる。
「ブモッ…!!!?」
ルリリの尻尾がケンタロスの側頭部を叩き、ケンタロスが一瞬怯むけど──
「ブモォォォォォッ!!!!!」
ケンタロスは3本の尻尾で自分の体をピシピシと叩きながら、自身を“ふるいたてる”。
「ブモォォォォォッ!!!!」
そして、再び愛ちゃんたちに向かって“とっしん”していく。
愛「く……しつこい……!?」
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