535: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/02(月) 14:04:35.73 ID:VUrl28Mg0
「──ベアーマ!!」
私の足元に、灰色の小さな熊のようなポケモンが姿を現した。
善子「貴方の最初のポケモン──ダクマよ」
その言葉を聞いて、
せつ菜「……ぁ……っ、……ぅぁぁっ……」
「…ベァ?」
私は思わず図鑑とボールを持ったまま──両手で顔を覆って、膝を突いてしまう。
せつ菜「ぅっ……ぅぁぁぁっ……!!」
ポロポロと涙が溢れ出して……そんな私を──ヨハネ博士が抱きしめる。
善子「……あのとき、手を離しちゃって……ごめんね……。……でも、もう大丈夫だから……貴方は、私の大切なリトルデーモンよ……」
せつ菜「う、ぁ、ぁぁぁっ……ぅぁぁぁぁぁぁん……っ……うぁぁぁぁぁぁ……っ……」
「ベァ?」
私は小さな子供のように、声をあげて泣きじゃくる。
こうして私は……長い長い戦いの果てで、やっと── 一人のポケモントレーナーとして、始まることが出来たのだった。
本当に……本当に……長い……長い……道の果てで──
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