533: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/02(月) 14:03:04.63 ID:VUrl28Mg0
千歌「また……やろうね……」
せつ菜「千歌……さん……。……でも、私は……もう……ダメですよ……」
千歌「そんなこと……ない……」
せつ菜「ダメ、なんです……私は……ポケモンを使って……人を、傷つけてしまった……もう、ポケモントレーナーを続ける資格なんて……私には……っ……」
千歌「…………せつ菜ちゃん。……ポケモンは好き?」
せつ菜「え?」
千歌「…………ポケモンバトルは、好き?」
せつ菜「………………はい」
千歌「なら……もうそれだけで十分だよ。……せつ菜ちゃんは……それだけで、ポケモントレーナーだよ……資格とか、そんなもの……必要ないよ……」
せつ菜「……千歌……さん……っ……」
「──間違えたなら……またやり直せばいいわ」
せつ菜「……!」
声がして振り向くと──
真姫「……菜々」
真姫さんが居た。
せつ菜「真姫、さん……わ、私……」
真姫「いい。……今は、何も言わなくていいから」
せつ菜「…………真姫……さん……」
真姫「私よりも……ちゃんと話さないといけない人が来てるから」
せつ菜「え……」
その言葉を聞き──真姫さんの後ろを見ると、
菜々父「菜々……」
菜々母「菜々……」
せつ菜「お父さん……お母さん……」
お父さんとお母さんがいた。
せつ菜「あ…………わ、わたし……その……わた、し……おとうさんと、おかあさんに……迷惑……かけ……て……」
千歌「せつ菜ちゃん、そうじゃないよ」
せつ菜「え……」
真姫「今貴方が伝えなくちゃいけないことは……そういうことじゃないでしょ?」
せつ菜「………………はい」
私はお父さんとお母さんの前に歩み出て、二人の顔をしっかりと見る。
せつ菜「お父さん……お母さん……私──ポケモンが大好きなの。……ポケモンバトルが大好きなの。……危ないこともいっぱいある、うまく出来ないこともいっぱいある。だけど──大好きなの」
菜々母「……うん」
菜々父「……そうか」
せつ菜「だから、私がポケモントレーナーでいることを……許してください……! 私は大好きなものを諦めたくないから……! 大好きを諦めたら──私が私でいられなくなっちゃうから……! だから──」
菜々父「……じゃあ、いつかはチャンピオンにならないといけないな……」
せつ菜「え……」
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