402: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/29(木) 18:26:56.90 ID:qt5/exVx0
■Chapter062 『決戦』 【SIDE Yu】
──ゲートを潜ると……。
侑「ここが……果林さんたちの拠点世界……?」
「ブイ…」
巨大な峡谷のような景色が広がっていた。
かすみ「……なーんか、思ったより異世界って感じしませんね……かすみんたちの世界にもこういう場所ありそう」
エマ「雰囲気はカロス地方の9番道路とかに似てるかな……?」
リナ『コウジンタウンと輝きの洞窟を繋ぐ道路だよね。確かにそんな感じだね』 || ╹ᇫ╹ ||
彼方「さしずめ、ウルトラキャニオンってところだね〜」
みんなが言うように、異世界という割にはそこまで私たちの世界との違いが感じられない。
侑「ここに……いるんだよね?」
リナ『うん、間違いない』 || ╹ ◡ ╹ ||
彼方「とりあえず、立ち往生して先に見つけられると不利になるから……移動しようか〜。周囲の警戒は怠らないようにね〜」
かすみ「はーい! 了解です〜」
私たちは果林さんたちの拠点世界改め──ウルトラキャニオンを進んでいく……。
🎹 🎹 🎹
かすみ「それにしても……向こうはかすみんたちが、こうして近くに来てることに気付いてないんですかね?」
周囲を警戒しながら峡谷を歩くかすみちゃんが、そう零す。
彼方「そんなことはないと思うけど〜……」
リナ『逆探知はされてると思う。向こうからしたら、私たちから追われるだろうってことも想定してるはずだし』 || ╹ᇫ╹ ||
かすみ「でもでも、かすみんたちが来るってわかってるなら、普通留まらないんじゃないないですか? かすみんだったら別の世界に逃げちゃいます」
リナ『いや、それはないと思う』 || ╹ᇫ╹ ||
かすみ「なんで??」
リナ『理由はいくつかある。一つは離れてもまたすぐに探知されるってことがわかってるから。こっちは向こうの機器の持つ固有の情報をほとんど掴んでるし。向こうもそれに気付いてるから』 || ╹ᇫ╹ ||
かすみ「でも、電波とかを出す機械を全部取り換えちゃえばいいんじゃないの? しゅーはすう? 的なものが変わっちゃうとこっちも見つけるのが大変になっちゃうんでしょ?」
リナ『言うほど機器を取り換えるのは楽なことじゃない。計器の中には、かなり貴重なものもあるし……それこそコスモッグを探知するレーダーはかなりコストが掛かってる。航行にはコスモッグのエネルギーも消費するし、それを捨てるのはあまりにリスキーすぎる。だからと言って逃げ回るのもエネルギーを消費するし非効率ってこと』 || ╹ᇫ╹ ||
確かに仮にコスモッグを探知するレーダーを失った状態で、コスモッグに逃げられたらウルトラスペース内のどこかの世界から脱出できなくなる可能性があるわけだ。
こっちからコスモッグ探知レーダーの周波数を使って、場所を探られたからと言って、それを捨ててしまうのはあまりにリスクが大きすぎるというのは頷ける話だ。
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