371: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/27(火) 23:40:07.06 ID:0yMsBTVK0
■Intermission🎙
しずく「──バリコオル!! “ワイドフォース”!!」
「…………」
バリコオルが無言のまま、フィールド上を広がるサイコパワーを展開すると、
「シャボッ…!!!!」「バァースッ…!!!!」
サスケさんとエースバーンが吹き飛ばされる。
しずく「……ふぅ、少し手こずってしまいましたね♡」
「…………」
しずくさんはそう言いながら、
「…シャボ」「…バース…」
戦闘不能になった2匹に向かって、歩夢さんから取り上げた空のモンスターボールを投げつけ、ボールに収める。
せつ菜「ボールに戻してどうするんですか……?」
しずく「もうすぐ、果林さんたちも迎えに来ると思いますし……ここに置いていくのも忍びないじゃないですか♡」
しずくさんは相変わらず読めない表情をしたまま、歩夢さんのポケモンたちをボールベルトに着け、ボールベルトごと自分のバッグにしまい込む。
せつ菜「また勝手に飛び出してくるのでは?」
しずく「どうせ戦闘不能ですし♡ ボールで休んでいたら多少回復はするかもしれませんが……ここまでコテンパンにされれば、もう反抗する気なんておきませんよ♡」
せつ菜「……そうですか」
実際……彼女はここ数日で何度も歩夢さんの手持ちを撃退し……今しがたついに、歩夢さんの手持ち全てを戦闘不能まで追い込んで、捕獲している。
しずく「それにしても……歩夢さんのポケモン、なんだか強くなっていた気がします♡」
せつ菜「ずっと貴方と戦い続けていましたからね。それで、経験を積んでレベルが上がったのでしょう」
しずく「図らずも、歩夢さんの手持ち育成に貢献してしまったわけですね♡」
……歩夢さんの手持ちは、進化して姿を変えてまで、しずくさんに挑みかかってくるポケモンもいたくらいには成長をしている。
皮肉なことに、繰り返されるしずくさんとの戦いが彼女のポケモンたちを大幅に強化していたというのは間違いないだろう。
だが……それは歩夢さんのポケモンに限った話ではない。
しずく「お陰で私のポケモンたちもたくさん経験値を得て、強くなってしまいましたね♡」
……しずくさんも、日々強くなっていく歩夢さんの手持ちと戦いを続けるうちに、手持ちのレベルが上がっていた。
その証拠に、彼女の持っているバリヤードはバリコオルに、クマシュンもツンベアーへと進化している。
特に彼女は襲ってくるポケモンたちを捌くという状況が多かっただけに、防御やいなしに力を入れた戦いを行っていた。
本気で防御態勢を取られたら、私でも多少苦戦するかもしれないくらいには……。
しずく「ふふ……♡ これで、もっともっと……果林さんの役に立てる……♡ そうしたら、またフェローチェをたくさん魅せてもらえます……♡」
せつ菜「……」
しずく「せつ菜さんも、ありがとうございました♡」
せつ菜「……いえ」
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