20: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/16(金) 17:55:45.07 ID:eLOLjL7n0
千歌「ツンデツンデは……」
祭壇を空から見回してみるが──
千歌「いなさそう……」
穂乃果「ツンデツンデほど大きなウルトラビーストだったら、見逃すわけないし……彼方さん、まだ反応ってある?」
彼方「んー……まだ頂上にあるよ〜……」
彼方さんが端末とにらめっこしながら、困ったような声で言う。
千歌「んー……おっかしいなぁ……」
私はもう一度目を凝らして、祭壇の上を見渡してみる。
千歌「……あれ?」
私は──祭壇上に影を見つけた。
でも、ウルトラビーストじゃない……あれは──
千歌「人……?」
そのシルエットはどう見ても人間のものだった。本来探していた対象よりも小さかったからか、すぐに気付けなかった。
このだだっ広い祭壇に……女性が一人。ちょうどこちらには背を向けているので、顔は見えないけど……青みがかったウルフカットの女性。
でも、どうしてこんな場所に……? いや、それよりも……。
千歌「とりあえず、ここは危ないってこと伝えに行かないと……!」
穂乃果「……そうだね」
彼方「んー……? あの人、どこかで見たような……?」
遥「お姉ちゃん……?」
私たちは、その女性たちのもとへと、降りていく。
千歌「すみませーん! あの、ここに今ちょっと危ないポケモンがいるんで、避難して欲しいんですけどー!!」
ムクホークをボールに戻しながら、女性たちに駆け寄る。
でも──彼女たちは全く反応がなく、振り返りもしない。
千歌「? もしもーし!!」
さらに近寄りながら、大きな声で呼びかけると──女性はやっとこちらに顔を向けてくれる。
女性「……ふふ、やっと来てくれた」
千歌「え……?」
彼方「あー!! もしかして、モデルの果林ちゃんじゃない!?」
彼方さんが、驚いたような声をあげる。
言われてみて、私も気付く。確か、モデルをやっている人だ。
果林「……モデルの人……ね」
果林さんは、彼方さんを見て──寂しそうに言葉を漏らす。
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