172: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/21(水) 15:07:46.72 ID:/nLmInIK0
そう約束して、わたしもエマちゃんの部屋からお暇するのだった。
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コメコを発ち、ローズに向かってカモネギで飛行している最中──音ノ木の付近で、見慣れたポケモンが飛んでいることに気付く。
海未「……リザードン? ということは……」
私はそのリザードンに向かって近づいていく。
穂乃果「──はい。……今のところは特に変わったことは何も……」
海未「穂乃果?」
穂乃果「あれ? 海未ちゃん? ……あ、はい。じゃあ、また連絡します」
どうやら、ポケギアで誰かと連絡をしていたようだ。
穂乃果は私に気付くと、通話を切り、私の方へと向き直る。
海未「ポケギアの相手は……相談役ですか?」
穂乃果「うん」
海未「……貴方たちは一体何をしているんですか……?」
穂乃果「えっと、音ノ木に変わったことがないかなって」
海未「音ノ木に……?」
この緊急事態に穂乃果や相談役は何故、音ノ木に拘るのだろうか……?
海未「……そういえば、グレイブ団事変のときも、貴方は音ノ木にいましたね」
穂乃果「あーうん……まあ」
海未「……言えない事情があるみたいですね……まあ、いいです」
相談役の指示ということは、大雑把に言えばリーグの指示と言っても過言ではない。
現理事長は私ですが……穂乃果は相談役が理事長をしていた頃から、彼女の指示で動いていたようですし、考えがあってのことだ。
国際警察のような機密を扱う機関とのやり取りだからこそ、先方との擦り合わせの問題で共有できない部分もあるのだろう。
ここで私が無理に穂乃果の動きに干渉すると、不具合が生じかねない。
それに、そもそも穂乃果はリーグ所属の人間ではないですしね……。私が彼女に指示を出す権限はありません。
海未「今アキハラタウンにことりがいると思います。いつも会いたがっていましたので、余裕があったら顔を見せてあげてください。喜ぶと思うので。……それでは」
穂乃果「あ、あれ? もう行っちゃうの?」
海未「ええ。ローズで約束があるので」
穂乃果「そっか……気を付けてね」
海未「はい、穂乃果も。カモネギ」
「クワ」
カモネギに指示を出し、私は再びローズへと進路を向ける。
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