2:名無しNIPPER[sage saga]
2022/11/29(火) 22:04:24.26 ID:YXL4S2fqO
「考えてもみろ、石田。妹に先を越される姉の気持ちを。姉が経験していないようなあんなことやこんなことを先に覚えてしまった妹を見て、姉ちゃんはどう感じると思う?」
「あんなことやこんなことって?」
「一緒に映画を観た帰り道で手を繋いだり」
そう前置きしてから手を取る。石田は特にリアクションをせずに手を離す素振りもない。
「それでいいのか、石田」
「何が?」
「お前は硝子の妹に手を出してるんだぞ」
「ただ手を繋いでるだけじゃん……」
まあ、石田がいいならいいか。悪い、硝子。
オレは姉不幸な妹かも知れない。だけどさ。
「考えてみれば、もしも石田と姉ちゃんが結婚したとしてもオレが硝子の妹であることには変わりないわけだ」
「け、結婚って……」
「つまり姉の旦那に甘えたっていいわけだ」
そう結論付けると石田は軽く手を握り返し。
「別に今のままでも甘えられるでしょ」
「はあ? ダメに決まってるだろ。これは歴とした浮気だ。二股だ。姉妹丼だ」
「姉妹丼って、どこで覚えたの……?」
姉ちゃんは独占欲が強い。叶わない願いだ。
15Res/7.13 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20