44: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:32:22.90 ID:ut4Hw6Jr0
(とにかく、まずはスケジュール通り進めることだな)
アイドルに期待するのは何もファンばかりではない。
45: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:32:59.15 ID:ut4Hw6Jr0
(プロデューサー君、もしその子と再会したら何をやっていたとしてもスカウトしちゃえばいいのよ)
以前、川島瑞樹から言われたことを思い出す。
46: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:33:33.83 ID:ut4Hw6Jr0
「いや、ナンパというわけでは」
立ち上がり、スーツの埃を払いながら答えた。
47: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:34:06.51 ID:ut4Hw6Jr0
「あ、怪しいものでは……。これ、名刺です」
言われるがまま名刺を差し出してしまった。
48: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:34:37.51 ID:ut4Hw6Jr0
「ふーん…………おおっ!芸能プロダクションのプロデューサー!?へー……スゴいじゃない!ナンパじゃないとしたらスカウト?キミ、見る目あるじゃない♪」
「え?」
49: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:35:10.49 ID:ut4Hw6Jr0
「本当に昔の知り合いと思っただけってことね。信じてあげるわ!」
低い位置から肩をバシバシと叩いてくるが、このカラッとした笑顔は何物にも得難く感じてきた。
50: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:35:48.62 ID:ut4Hw6Jr0
もともと直帰予定だったこともあり、その後は彼女の仕事が終わるのを待ってからとなった。
彼女、片桐早苗が勤める警察署から少し離れたカフェ店での待ち合わせとなった。
51: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:36:17.56 ID:ut4Hw6Jr0
(は?さっきのは冗談で……。あ、あたしがアイドル!?またまた〜)
アイドルの話を持ち出した際、明らかに動揺していた。自分が最初に「スカウト?」とか言ってきたにも関わらず。
52: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:36:48.60 ID:ut4Hw6Jr0
(片桐早苗、新潟県出身、28歳……川島さんと同い年か。柔道空手合気道の有段者で、大学卒業後警視庁に入庁。階級は巡査部長、交通部交通指導課勤務……)
メモしていた内容を見直しながら待つところ数分、片桐早苗がやってきた。
53: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:37:20.84 ID:ut4Hw6Jr0
「それで、夕方の話なんだけど……、なんであたしをスカウトしようと思ったの?」
大きな目を見開き、怪訝そうに尋ねてくる。
54: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 22:37:51.04 ID:ut4Hw6Jr0
『川島瑞樹 28歳の再挑戦!』
『女子アナからアイドルへの華麗なる転身!』
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