【ミリマス】げき子「鈍色の光を見つけて」
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6: ◆Kg/mN/l4wC1M[saga]
2022/11/25(金) 00:05:30.56 ID:YjhaJr8i0

部屋を見回していると、さっきまで見ていたレッスン風景の写真がこの部屋で撮られたものだと分かった。
今はしんとしていて静かだけど、きっとレッスン中は、音楽に合わせて、部屋にダンスシューズの音が響いて……。
私は、まだ私が知らないそんな景色に想いを馳せながら部屋を歩いていた。

そこで私は初めて、鏡に映る自分を見つけた。

年齢は、写真に写っていた子たちと同じくらい――十五、六歳くらい――かな?
さらさらとした綺麗な黒髪は、腰の少し上あたりまで伸びている。
垂れ目気味なのもあって、少し大人しそうな子のように見える。
ただ、右側の髪は、白い飾りのついたヘアゴムで一摘み分だけ束ねられていて、そのせいか、少しだけあどけない雰囲気もあった。

私は、写真の中のアイドルと同じレッスンウェアを着ていた。
足元には、真っ新な白いトレーニングシューズ。
まるで特注品みたいに自分の足にぴったりだった。
私は何だかそれが無性に嬉しくて、小さくステップを踏んだ。
魔法使いに魔法をかけてもらったシンデレラも、きっとこんな気持ちだったのかも。



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