【ミリマス】げき子「鈍色の光を見つけて」
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1: ◆Kg/mN/l4wC1M
2022/11/25(金) 00:00:31.62 ID:YjhaJr8i0
最初の記憶は、みんなの笑い声だった。

鈴が鳴るような桃色の声。芯が通っていて澄んだ桔梗色の声。
包み込むような優しい檸檬色の声。
ひとり、またひとりと楽しそうな声が聞こえるたびに、無機質だった私の心は暖かくなっていった。

みんなの声を聞いているだけで、私は心地よくて、幸せで。いつまでもこの幸せが続いてくれたら、って思ったんだ。


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2: ◆Kg/mN/l4wC1M[saga]
2022/11/25(金) 00:02:04.62 ID:YjhaJr8i0

ある時、気がついたら私はそこにいた。
白飛びした視界は、まるでガラスの曇りが解けていくようにだんだんと鮮明になっていく。
何度か瞬きをして、私はゆっくりと瞼を開いた。

以下略 AAS



3: ◆Kg/mN/l4wC1M[saga]
2022/11/25(金) 00:02:40.02 ID:YjhaJr8i0

これは、私が「げき子」と名乗るようになるよりも、ずっと前のお話。
私の、最初の記憶。


4: ◆Kg/mN/l4wC1M[saga]
2022/11/25(金) 00:03:40.52 ID:YjhaJr8i0

このときの私は、自分が何者であるのかも、なぜここにいるのかも分からなかった。
私が知っていたのは、ここが765プロライブ劇場という名前の施設であること――この劇場が、アイドルたちが共に過ごし、公演を通してファンたちと夢を共有する場所である、ということだけだった。

壁に貼られたコルクボードに、写真がいくつか貼られていた。
以下略 AAS



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