991: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/16(金) 02:23:26.89 ID:eLOLjL7n0
■Intermission⛄
──ローズシティ・ニシキノ総合病院。
真姫「──いらっしゃい、理亞」
理亞「真姫さん……。ねえさまの顔を見るだけだから、面会に付き合ってくれなくても大丈夫なのに……。今忙しいって聞いたし」
真姫「まあね。事後処理でバタバタよ。……でも、今聖良は私がいないと面会出来ないの」
理亞「……え、どういうこと」
そんな話は聞いていない。
理亞「まさか、ねえさまの容態が悪化して……!?」
真姫「悪化は……してないわ」
理亞「なら、どうして……」
真姫「たぶん、見てもらった方が早い」
理亞「……?」
真姫「……いい加減、黙っているのも限界が近いしね」
理亞「……わかった」
何かがあったことは理解出来た。私は黙って、真姫さんの後を付いていくことにした。
⛄ ⛄ ⛄
──ねえさまの病室。
聖良「………………」
理亞「これ、どういうこと……」
真姫「……見たとおりよ」
理亞「見たとおりって……」
ねえさまは……目を開けたまま、ベッドに横たわっていた。
目は開いているのに……微動だにしない。
真姫「今の聖良は……心がないの」
理亞「心が……ない……?」
真姫「目も見えてる、耳も聞こえる、触れられたらそれに気付く。……でも、意思がない。心がないから、それ以上の反応は示さない。情感を持った行動もしないし、喋ることもない……」
理亞「……そっか」
真姫「……思ったより、落ち着いているみたいね」
理亞「……なんとなく、こういうことが起こってもおかしくないんじゃないかって……ずっと思ってたから」
真姫「……そう」
ねえさまは……神様を怒らせたのだから。
悪しき心で……ディアンシーに触れたから……。
1002Res/2130.98 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20