946: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/14(水) 12:38:58.98 ID:A5BOh9Vw0
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──グレイブガーデンはジムからそこまで遠くなくて、すぐにたどり着きました。
かすみ「うわ……一面お墓だらけ……」
「ガゥ」
しずく「墓地だからね。……あんまり変なことすると呪われちゃうかもよ〜……?」
かすみ「ひぅっ!?」
しずく「ふふ、なーんて。冗談だよ。でも、お墓だから、いつもみたいにはしゃぎすぎないようにね?」
かすみ「お、脅かさないでよ! ま、まあ、別にかすみんそれくらいじゃ全く怖くないですけど〜? ゾロアもいるし……」
「ガゥ?」
しずく「もう……じゃあ、なんで私の後ろに隠れるの?」
かすみ「ほ、ほら……しず子の背中になんか憑かないようにと思って……!」
しずく「ふふ、そっか、ありがとね」
かすみ「ほら、前に進まないと!」
「ガゥ」
しずく「はいはい、わかりました」
しず子を盾──じゃなかった……しず子の背中を守りながら、グレイブガーデンを進んでいきます。
かすみ「それにしても……ホントにすごい数だね……」
しずく「厳しい環境の町だからね……開拓前は多くの人が亡くなったって言うし……」
かすみ「そうなんだ……」
しずく「人だけじゃなくて、ポケモンもね……。あと、この共同墓地はヒナギクの人やポケモンだけじゃなくて、地方のいろんな町から、お墓を建てに来る人がいるみたいだよ」
かすみ「確かに、セキレイではお墓ってあんまりないよね……」
しずく「特にポケモンのお墓はね。オトノキ地方以外でも、カントーのポケモンタワー、ホウエンの送り火山、シンオウのロストタワー、イッシュのタワーオブヘブン、アローラのハウオリ霊園とか……ポケモンを弔う場所は共同墓地として置かれてることが多いかな……」
しず子の説明を聞きながら、グレイブガーデンを進んでいくと、
しずく「あ……」
かすみ「むぎゅっ!」
しず子が急に足を止めた。そのせいで、しず子の背中に顔を押し当ててしまう。
かすみ「き、急に止まらないでよ……」
しずく「かすみさん、あの人じゃないかな」
かすみ「え?」
言われて、しず子の影から覗いてみると──確かに、お墓の前で手を合わせている女の子がいた。
赤紫の髪をツインテールに結っている女の子だ。
しずく「ちょうどお墓参りしてるところみたいだね」
かすみ「さすがに終わるまで待った方がいいよね?」
しずく「そうだね」
さすがにお墓参り中に話しかけるなんて、非常識な真似はしません。
少し離れた位置で見守ることにする。
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