934: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/13(火) 12:31:29.60 ID:r2gRr5pF0
しずく「かすみさん、いいの……? テブリム、捕まえなくても……?」
かすみ「いいのいいの! あの子は群れのリーダーなんだから、いなくなったらみんな困っちゃうもん」
せっかく一緒に戦った仲だし、ちょっと寂しくはありますけど……。
しずく「そっか……。……でも、テブリムはそう思ってないみたいだよ?」
かすみ「え?」
そう言われてテブリムの方へ振り返ると──
「テブ」
テブリムは私の足元に居た。
かすみ「テブリム……もしかして、一緒に来てくれるの?」
「テブ」
かすみ「でもミブリムたちは……」
「ミブー!!」「ミブ、ミブーーー!!!」「ミブリーー!!!!」
しずく「ふふ、旅に出る仲間を応援してくれてるね♪」
かすみ「……野生のポケモンってたくましいですね……」
嬉しそうに飛び跳ねるミブリムたちを見ていると、まるで「私たちは私たちでどうにかやっていくから、心おきなく旅に行っておいで」と群れのリーダーの門出を祝っているようだった。
「テブリ」
テブリムはまた器用に頭の房を使ってジャンプすると、
かすみ「わっとと……」
かすみんの頭に飛び乗ってくる。
「テブ」
しずく「かすみさんの頭の上で腕組んでるね」
かすみ「……なーんか、ちょっと偉そうですね、このテブリム……」
しずく「群れのみんなも大切だけど……頼りない子分が心配だから、付いて行ってやろうって感じなのかな……?」
「テブ」
かすみ「えぇ!? なにそれ!? 頼りない子分ってかすみんのこと!?」
「テブテブ」
かすみ「むー……ま、いいけどさー……。……これからよろしくね、テブリム」
「テブ!!」
霧に包まれ、キノコが群生する、この不思議な森で……新たな仲間を加えて、かすみんたちは再び、ヒナギクシティを目指して出発するのでした。
──ちなみに、森を出る頃には完全に朝になっていました……。うぅ……徹夜は美容の敵なのに……。
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