侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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811: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/08(木) 10:30:21.63 ID:S2FBcmzU0

タオルを受け取り、雨で濡れた身体を拭きながら、家に入る。

……お風呂沸かさないとね。

部屋に入ると、既にドンカラスがくちばしで器用にお風呂の給湯器を操作しているところだった。

自分の手持ちでありながら、賢い子が多くて助かる……。


善子「みんな、ただいま」

 「カァ」「ゲコガ」「ヒュラ」「シャンディ」「ゲルル…」


ドンカラス、ゲッコウガ、ユキメノコ、シャンデラ、ブルンゲル……アブソルだけ返事がないけど……。

少し探すと、アブソルは部屋の隅の方で丸くなっていた。少し窮屈そうだ。

研究所が完成すれば、この子たちにも窮屈な思いをさせずに済むかもしれない。

もう少しの辛抱だ。


善子「とにかく今は……トレーナー探し……!」


お風呂が沸くまでの間に、パソコンを立ち上げる。

まだ研究所が建設中とはいえ、研究者の端くれ。

情報収集やメールチェックもしなくてはいけないのだ。

……知り合いがまだ少ないから、ほとんどはマリーから一方的にメールが送られてくるくらいだけど……。

──メーラーを開いて、カリカリとスクロールしながら、目を通す。


善子「スパム……多い……」


嘆息気味に目を滑らせながらスクロールしていくと──


善子「……え?」


一通のメールが目に留まった。

そこには──『新人トレーナー募集のお話について』と銘打ったメール。

開くと、そこには、こんな内容が書いてあった。


『初めまして。突然のご連絡、失礼いたします。この度、ツシマ研究所にて新人トレーナーを探されているとお伺いしました。もしよろしければ、詳しくお話を聞かせてもらえないでしょうか?』


善子「……来た」
 「ムマァ〜ジ?」

善子「来た……!! 来たわ!! 新人トレーナーから連絡!!」


私はびしょ濡れで早くお風呂に入りたかったことなんてすっかり忘れて、メールに即行で返事をする。

メールに対するお礼と、こちらの詳細な連絡先、連絡可能時間、出来ればポケギアでいいので、一度直接話したい旨を送信する。

その際、送り主の名前を再度確認する。


善子「──ナカガワ・菜々……」


この子が、私が図鑑と最初のポケモンを託すことになる……最初のトレーナーなんだ……。


善子「くぅぅ……やった……やったわ……!」


思わず、拳を握りしめてしまう。それくらい嬉しかった。

まだ見ぬ、ナカガワ・菜々という少女と早く連絡が取りたい、そう思っていると──ピコンとメールの受信音。



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