侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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809: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/08(木) 10:27:59.70 ID:S2FBcmzU0

    😈    😈    😈

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──2年前。


善子「やっと……やっと、手に入れた……!!」


私は現在建設中の研究所の前で、小躍りしたくなるくらい嬉しかった。

私の手元に届いたのは──真っ赤な旧式のポケモン図鑑。

旧式と言っても、それはガワだけで、中身は最新のモノだ。

本当は外身も最新型の物が欲しかったんだけど……いかんせん、博士の地位を得たばかりで……しかも、自分の研究所も建設中の私にそんなツテがあるはずはなかった。

どうにかこうにか、方々に頭を下げ、あちこちを自分の足で回り、やっとの思いで手に入れることが出来たのが、この旧式のポケモン図鑑だったというわけだ。

そして、図鑑と同時に──わざわざ遠い地方まで探しに行って手に入れた、最初のポケモン。

これで……これでやっと……!


善子「私も博士として……新人トレーナーを送り出せるのね……!」


私の研究のテーマは人とポケモンとの関わり合いの文化だ。

もちろん、自分の足で、目で、それを調べることは重要だし、自分自身で出来ることはたくさんあるけど……。

それ以上に、ポケモンと共に旅に出て、共に成長していくトレーナーから得られる情報が必要だと考えていた。

それに、何より……過去に古巣の師が私たちを送り出してくれたように、博士として、新しいトレーナーを送り出せる人間になりたかった。

マリーには口が裂けても言えないけど……私にとって、あの人は憧れだ。

ケンカしてばっかりだけど、いつかマリーみたいな研究者になって、追い付くんだって、そう思っていた。

これはその第一歩なんだ……!


善子「早速トレーナーを……! 旅立ちを待ってるトレーナーを探さないと……!!」





    😈    😈    😈





善子「…………」

曜「善子ちゃん、元気出しなよ」


項垂れる私に、カフェの向かいの席から、曜が言葉を掛けてくる。


善子「だって……全然……見つからないし……」

曜「まあ、鞠莉さんも新人トレーナー探しには苦戦してたもんね……」

善子「でも、ここセキレイよ!? ウラノホシとは違うのよ!?」

曜「そんなこと私に言われても……」


セキレイになら、明日にでも旅に出たくてうずうずしている子供がわんさかいると思っていたのに……まさかのマッチする子が誰も見つからない状態だった。



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