747: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/05(月) 14:35:45.37 ID:6bHKz0F20
研究所の中に入ると、ヨハネ博士は奥の方で、ポケモンの世話をしている真っ最中だった。
博士が私たちの声に気付いて、こちらに顔を向けると、
善子「──あら、貴方たち……セキレイに戻ってきてたのね。ちょっと待ってて、今餌やり済ませちゃうから」
「ハミィ?」
ヨハネ博士は手早くユキハミの飼育部屋の中に、新しい雪を補充したあと、私たちのもとへとやってくる。
善子「おかえりなさい、リトルデーモンたち。4人揃って戻ってくるとは、相変わらず仲良しみたいでなによりだわ」
侑「4人揃ったのはたまたまなんですけどね……」
しずく「今さっき、研究所の前で会ったところなんです」
善子「それだけ気が合うってことじゃないかしら。そういう偶然、運命に導かれている感じがして、私は好きよ」
ヨハネ博士はうんうんと頷きながら言う。
善子「それに、みんな顔つきが変わったわね。頼もしくなった」
かすみ「そうでしょうそうでしょう! かすみんめっちゃ強くなっちゃったんですから!」
「ガゥガゥ♪」
胸を張る、かすみちゃん。
歩夢「えっと……そうなら、嬉しいです……えへへ」
控えめにはにかむ歩夢。
しずく「自分ではあまり自覚はありませんが……確かにいろいろなことを経験した分、成長出来たんじゃないかと思います!」
冷静に分析するしずくちゃん。
侑「みんなバラバラだね……あはは」
善子「気が合うんだか、合わないんだか……。侑は、どうかしら?」
侑「私は……いろんな場所を巡っている間に、たくさん仲間が増えました!」
「ブイ♪」
善子「ふふ、それは何よりね」
ヨハネ博士は優しく笑ってから、一人一人の顔を順に見回す。
善子「……かすみ……しずく……歩夢……そして、侑──……ん?」
そして、私の隣で目を留める。
リナ『初めまして、ヨハネ博士! 私リナって言います!』 ||,,> ◡ <,,||
善子「!? え、これ侑に渡した図鑑よね!? なんで、喋ってんの!? ってか、浮いてるじゃない!?」
侑「えっと……?」
そういえば、鞠莉博士もなんか変な反応してたっけ……。
リナ『そのことについて、鞠莉博士から言伝を預かってる』 || ╹ ◡ ╹ ||
善子「こ、言伝……?」
リナ『「人から渡されたモノを、断りもなく勝手に他の人に預けるんじゃありまセーン! そのことについて話があるから、後で、直接連絡を寄越すように!」』 || ˋ ᇫ ˊ ||
善子「!?」
侑「えーっと……?」
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