侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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738: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/04(日) 12:26:03.08 ID:iC9FggQ30

 「ガ、ガドォォォォンッ!!!!!!!」


ズガドーンに衝突すると同時に、影のエネルギーが収縮し、ズガドーンを押しつぶしたあと──黒い影を散らしながら、爆散した。


 「ガ、ガドォォォォン……」


影が晴れると、ふらふらになったズガドーンの姿、


 「ガ、ガドォォォン……!!」


勝てないと悟ったのか、ズガドーンはスゥーっと地面に潜るようにして、消えてしまった。


せつ菜「あ……逃げられました。……メガゲンガーの“かげふみ”から逃げられるということは、やはりゴーストタイプだったようですね……」
 「ゲンガ──」


せつ菜さんは肩を竦めながら、メガゲンガーをボールに戻す。


しずく「う、嘘……」

かすみ「やっつけちゃった……」


またしても二人して呆けていると、


せつ菜「お二人とも、お怪我はありませんか?」


せつ菜さんは私たちのもとに駆け寄ってきて、そう訊ねてくる。


しずく「は、はい……」

かすみ「とりあえず、大丈夫です……」

せつ菜「それは何よりですね。真下で大きな爆発音が聞こえたので、何かと思いましたが……野生のポケモンに襲われるとは災難でしたね」

しずく「い、いえ……お陰で助かりました……」

せつ菜「……あ、自己紹介がまだでしたね! 私はせつ菜って言います! よくここにポケモン修行をしに来ているんです!」


存じております……。ここで修行をしているのは、知らなかったけど。


しずく「私は、しずくです……。こちらはかすみさん」

かすみ「あ、えっと……よろしくお願いします……」


あまりの展開に未だ頭が付いていっていないのか、かすみさんも自己紹介でのかすみん問答を忘れているほどだ。


せつ菜「お怪我はされていないようですが……心配なので、近くの街までお送りしますね! えっと、近くだとダリアかヒナギク……ん?」


そのとき、せつ菜さんは自分の腰のボールが震えていることに気付いて、その子を外に出す。


 「ワォンッ」
せつ菜「ウインディ? どうかしたんですか?」

 「ワォン」


せつ菜さんが訊ねると、ウインディは鳴きながら、クリフの上の方を見上げる。


せつ菜「ん……?」


せつ菜さんは少し考えたあと、


せつ菜「……あ、そうでした……! さっきまで、ご飯を作っている真っ最中でした……上に全部置いてきちゃいましたね。貰った“ポフィン”も……」



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