侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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58: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/10/31(月) 10:14:12.52 ID:DPwTRoer0

■Chapter003 『決戦! セキレイジム!』 【SIDE Yu】





曜「ゼニガメ! 出発進行!」
 「──ゼニィ!!!」

侑「イーブイ! 行くよ!」
 「ブイ」


私の肩に乗っていたイーブイが、バトルフィールドに降り立つ。

対する曜さんの使用ポケモンはゼニガメだ。


曜「ゼニガメ! “あわ”!」
 「ゼニーー!!!」

侑「イーブイ! 技をよく見て!」
 「ブイ」


ゼニガメが吐き出す“あわ”はふわふわと浮遊しながら、こっちに向かって飛んでくる。

でも、そのスピードはあまり速くなく、冷静に見ていれば避けられる!


 「ブイ」


イーブイはひょいひょいと“あわ”を躱しながら、ゼニガメへと近付いていく。


曜「うんうん! 冷静な判断、大事だね!」

侑「イーブイ! “なきごえ”!」
 「ブイーー!!!」

 「ゼニッ!!?」


最初からこの戦闘の戦い方は決まっている。近付いて“なきごえ”をしてから──


侑「イーブイ! “とっておき”!!」


この大技で一気にバトルを決める……!!

……と、思ったんだけど、


 「…ブィィ…」


イーブイは一瞬微かに光っただけで……その後は困ったように鳴きながら、こっちを振り返る。


曜「……? 不発?」

侑「え? あ、あれ?」

曜「……まあ、いいや! チャンスだよ、ゼニガメ! “かみつく”!!」
 「ゼニガァッ!!!!」

 「ブィッ!!?」
侑「わぁぁ!? イーブイ!?」


無防備なイーブイの前足にゼニガメが噛み付いてくる。


侑「ど、どうしよう……!? “とっておき”が使えない!?」


私は“とっておき”で決めるつもりだったので、技が不発してしまったことに気が動転してしまう。ど、どうにかしなきゃ!!


侑「ふ、振りほどいて!」
 「ブ、ブイ…!!!」



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