537: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/24(木) 14:27:47.96 ID:ffPGApYk0
すぐにその意味に気付く。
あとはそこにたどり着く方法だけど──頭を過ぎった方法は、またしても無茶な作戦。でも──
歩夢「……さっきよりは出来そう……!!」
私は意を決して、ラビフットに向かって叫んだ。
歩夢「ラビフット!! “ニトロチャージ”!!」
「!!! ラビフッ!!!!」
私は困惑気味だったラビフットに、道を示す。
歩夢「走って走って……とにかく走って!!」
「ラビィィィ!!!!!」
ラビフットは迷いがなくなったのか、ジムの床を蹴りながら再び猛加速を始める。
ダイヤ「どうするつもりですか……?」
ダイヤさんはヤケでも起こしたのかと言いたげだったけど──
歩夢「とにかく速く、速く走って!! ラビフット!!」
「ラビィィィィィ!!!!」
ラビフットは──ぐんぐん加速していく。
先ほどのスピードとは比べ物にならない速さで……!
ダイヤ「……! まさか……!」
リナ『ラビフット、“たつまき”を利用して、加速してる!?』 || ? ᆷ ! ||
──そう、“たつまき”が渦を巻きながら、周囲のモノを吸い込んでいるということは、
歩夢「渦の方向に逆らわなければ、それはむしろ“おいかぜ”になる……!」
「ラビィィィィィ!!!!!」
風の力を利用して、爆発的な加速をするラビフット。その通り道は、大きな熱エネルギーによって、赤く赤く赤熱した跡を床に残しながら、さらにスピードを増していく。
ダイヤ「その爆発的なスピードで、突き破る気ですか……! なら、こちらももっと壁を堅牢にするまでですわ!! ジャノビー!!」
「ジャノビィィーー!!!」
ダイヤさんの声と、“たつまき”の中から響くジャノビーの声と共に、周囲の“グラスフィールド”から巻き上げられた葉っぱたちが、まるで意思をもったかのように、“たつまき”を緑色に染め上げていく。
リナ『これは、“グラスミキサー”!?』 || ? ᆷ ! ||
ダイヤ「そのとおりですわ! 風だけではありません、大量の草を巻き上げて、さらに堅牢になった壁、打ち破れますか!」
歩夢「……ラビフット!! 今だよ!!」
「ラビッ!!!!!」
加速しきったラビフットは急転換しながら、一点に向かって飛び出して行く。
ただ──
ダイヤ「……なっ!?」
行き先は“たつまき”の方じゃない……!
1002Res/2130.98 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20