429: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/17(木) 16:17:41.32 ID:pCSsxJZL0
かすみ「しず子、何か手伝えることある?」
しずく「うぅん、大丈夫だよ。かすみさんは先に寝ちゃってて?」
かすみ「でも……」
しずく「むしろ、明日は朝早くから覚えてもらうことになるから……早めに寝ちゃった方がいいと思う」
かすみ「……わかった。それじゃ、先に寝るね」
しずく「うん、おやすみ。かすみさん」
かすみ「おやすみ、しず子。ゾロア、行くよ」
「ガゥ」
かすみさんが寝室に行くのを見送る。
果南「それじゃ、私も先に寝ようかな……しずくちゃんもあんまり遅くならないようにね」
しずく「はい。私も早めに終わらせて、すぐに寝るので」
果南「ん、そっか。おやすみなさい」
しずく「おやすみなさい」
果南さんも部屋を出ていき、残ったのは私一人。
しずく「よし……やるぞ」
気合いを入れて、机に向かおうとすると、
「マネマネ!」
マネネが、ぴょんぴょんと跳ねながら机によじ登ってくる。
しずく「マネネ?」
「マネマネ」
マネネは、机に転がっていたペンを持つと、小さな体でノートの端に線を書き始める。
恐らく私の真似をしているんだろう。
しずく「ありがとう、マネネ。手伝ってくれるんだね♪」
「マネ♪」
お礼を言いながら頭を撫でてあげると、マネネはご機嫌な様子。
ニコニコ笑うマネネを見ていると、それだけで心がほっこりとする。
大好きなポケモンと何気なく触れ合う時間。この時間は失くしたくない。
もしかしたら私も、大人になったら……この気持ちを忘れてしまうのかもしれないけど……。
しずく「もし忘れちゃうんだとしても……思い出して欲しいよね」
「マネ?」
しずく「うぅん、なんでもない」
「マネ」
そのためにも、絶対に成功させなくちゃ……!
私は胸中で意気込んで、再び机に向かうのだった。
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