侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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423: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/17(木) 16:00:35.23 ID:pCSsxJZL0

かすみ「ロトム、こっちにいなかった!? 今、ロトムの声が聞こえたんだけど!」

しずく「ああ、うん。海の方に飛んでいっちゃった」

かすみ「ええ!? しず子、捕まえるんじゃなかったの?」

しずく「うーん……強引に捕まえたいわけじゃないんだよね……」

かすみ「……? どゆこと?」


結局のところ、無理やり鞠莉さんのもとに戻されても、根本的な問題が解決していない気がする。

たぶん……ロトムは戻りたいと思っている気がする。だけど、それを頑なに拒否している理由がわからないとどうにもならないような……。

再び、考え出した矢先、


かすみ「──ひ、ひぃぃ!? な、なんか出てきた!?」

しずく「……え?」


かすみさんが急に悲鳴をあげ、私の腕にすがるようにしながら、海の方を指さす。釣られて、私も海の方に目を向けると──何かが海の中から這い出て来るではないか。


しずく「あれ……人……?」

かすみ「え……? 人……?」


かすみさんは目をぱちくりとさせながら、改めてその人影に目を向ける。


かすみ「……ホントだ……女の人だ」


冷静に見てみればなんてことはない。そこにいたのは、ウェットスーツを身に纏った女性だった。

紺碧のポニーテールから水をしたたらせながら、陸に上がってくる。


女の人「あれ……? もしかして、お客さん? 珍しいね、こんなところに……?」

しずく「えっと……私たち、鞠莉博士に……なんというか、ポケモンを届けにきたというか……」

女の人「鞠莉に? ……あ、もしかしてロトム?」

しずく「は、はい」

女の人「さっき、ロトムっぽい声が聞こえた気がして上がってきたんだけど……気のせいじゃなかったんだね」


どうやら、この女の人はある程度事情を知っている人らしい。


女の人「それで、これから鞠莉のところに行く感じ?」

しずく「いえ……博士とはさっきお会いしたんですが……」

女の人「? ……ってことは、結局また仲直り出来ずに逃げ出したってこと……? はぁ……相変わらずだなぁ……」

かすみ「相変わらず? じゃあ、あのロトムってよく脱走してたんですか?」

女の人「割と頻繁にね。……今回ほど、長くいなかったのは初めてだったんだけどさ」

しずく「鞠莉博士やロトムのことに詳しいんですね」

女の人「まあね。もうかれこれ10年以上の付き合いだから……鞠莉とも、ロトムともね」


博士やロトムと旧知の仲。この人だったら……もっと詳しい事情を知っているかもしれない。


しずく「あの……よかったら、ロトムのこと、詳しく教えてもらえませんか……?」

女の人「詳しく? それは別に構わないけど……よかったら、先に名前を教えてもらえるかな?」

しずく「あ、すみません……私はしずくと言います」

かすみ「かすみんはかすみんです!」

女の人「しずくちゃんと……かすみんちゃん……? 変わった名前だね?」



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