383: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/15(火) 19:05:12.81 ID:BfviSDpF0
■Intermission🏹
──ローズシティ。
本日はこのローズで大きな会議室を一つお借りして、人を集めました。
ポケモンリーグ理事長である、私──海未は会議室内に集まった面々を見渡す。
映える赤髪を指で弄りながら待っている、この街のシンボルとも言える存在。ローズシティ・ジムリーダー真姫。
先ほどから、私の横に座っていることりや千歌と、しきりに手を振り合っているのは、セキレイジム・ジムリーダー曜。
飛行手段に乏しいホシゾラジム・ジムリーダーの凛は今回も山を越えてくるのかと思いましたが……今回はコメコジム・ジムリーダーの花陽に相乗りさせてもらう形でローズを訪れたようです。
そして、ジムリーダーはもう一人。ダリアジム・ジムリーダーのにこ。……正確には、にこはダリアジムの正ジムリーダーではありませんが、花丸が正ジムリーダーであることは、リーグ内でも私とにこしか知りません。
もしかしたら、親しい人間は知っている可能性もありますが、口外禁止なため、こういった公の席では基本的に、にこが出席します。
……正ジムリーダーでないだけで、にこ自身はジムリーダー資格もありますし、ジムリーダーとしての権限はほぼ通常どおりに与えられているので、どちらかというとダリアはジムリーダーが二人いるという認識の方がわかりやすいのかもしれませんね。
閑話休題。
真姫「……そろそろ、時間かしら」
真姫がチラリと室内の時計に目を配らせながら言う。
確かに通達した開始時間にはなっているのですが……。
海未「……招集したジムリーダー7人の内、来たのは5人ですか……」
私は思わず眉を顰める。出席率が悪いですね……。
まあ……想定の範囲内です。ヒナギクとクロユリのジムリーダーは、こういった会議の席にはなかなか顔を出さないというのは元々なので……。
海未「それでは……時間になりましたので、会議を始めさせていただきます。まず、真姫。場所の提供ありがとうございます」
真姫「どういたしまして」
海未「ホシゾラ、コメコ、ダリア、セキレイのジムリーダーの皆さんもご足労感謝します。……それと先に補足しておくと、ウチウラシティのジムリーダーはルビィですが、就任して日が浅いので、本日は元ウチウラジム・ジムリーダーであり、現四天王のダイヤに名代をお願いしています」
ダイヤ「よろしくお願いしますわ。今はもうジムリーダーではありませんが……今日この場では、ウチウラジムのジムリーダーとして、お話に参加させていただきますわ」
海未「そして、リーグ本部からは、ことり、希、ツバサ。さらにチャンピオンの千歌にも参加してもらっています」
ジムリーダー5人。四天王4人。チャンピオンと私リーグ理事、合わせて11人の場になっているはずですが……。
もう1人──真姫の後ろに黒髪に眼鏡を掛け、髪を三つ編みにしている少女がいた。
海未「……真姫。その方は?」
真姫「私の秘書だけど。いたら、まずいかしら?」
海未「リーグ内機密の話もあるので、出来れば席を外していただけると助かります」
真姫「わかった。菜々、下がって」
菜々「承知しました」
菜々と呼ばれた少女は恭しく頭を下げると、背筋を伸ばしたまま会議室から退室していった。
凛「かよちん聞いた? 秘書だって……」
花陽「う、うん! 秘書さんがいるなんて……やっぱ真姫ちゃんは住んでる世界が違うかも……」
にこ「ぐぬぬ……このにこにーにだって、秘書なんていないのに……」
真姫「はぁ……秘書くらいでいちいち騒がないでよ……」
海未「そこ、うるさいですよ」
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