224: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/08(火) 14:53:03.36 ID:YYNh6Lpr0
しずく「サニーゴは“いいつりざお”か“すごいつりざお”じゃないと釣れないんだよ……その“つりざお”、どこで手に入れたの?」
かすみ「えっと……釣りショップの前で、通りがかりのおじさんが安く売ってくれて……」
しずく「買ったの……? そこらへんにある枝に糸を付けただけだから、100円もしないと思うけど……」
かすみ「100円もしない!?」
かすみん、とうとう気付いてしまいました。
かすみ「だ、だ、だ、騙されたぁ〜っ!? この“つりざお”500円もしたんですよ!?」
しずく「あ、あはは……完全にやられちゃったみたいだね」
かすみ「こ、こんな棒っ切れ、返品してやりますっ!!」
「ガゥガゥ」「キャモッ!!」「ザグマァ〜」
かすみんは顔を真っ赤にして、さっきおじさんから“つりざお”を売りつけられた場所に向かって走り出しました。
しずく「あ、ちょっと!? かすみさん!?」
「慌ただしい子ロト」
しずく「どの口が言うんですか……」
👑 👑 👑
かすみ「くっ!! どこに行きやがりましたか!!」
もう完全に日も落ち切った中、釣りショップの周囲をキョロキョロと見回す。
しずく「はぁ……はぁ……かすみさん……もし、詐欺をしているような人だったら……もう、いないんじゃ……」
かすみ「うぅん! あの手慣れた感じ、ここでよく観光客をカモにしてる感じだったもん! たぶん、この辺りでいつもやってるんだよ!」
釣りショップから出てきた人を狙い撃ちしているとしか思えないタイミングだったし、絶対常習犯です!
「カモにされた観光客が言うと説得力があるロト」
しずく「余計なこと言わないであげてください……」
街頭が灯り始める中、周囲を見回していると──
「キャモッ!!」
キモリが鳴き声をあげながら、建物の影の辺りを指差す。
そこでは、さっきのおじさんが“ボロのつりざお”をしまっているところだった。
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