侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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192: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/07(月) 12:27:37.54 ID:HEs2RhQZ0

■Chapter010 『コンテストの島』 【SIDE Shizuku】





 「ミャァミャァ」「ミャァミャァミャァ」「ミャァ」


──水を切る音に紛れて、キャモメの鳴き声が聞こえる。


しずく「──ん……んぅ……」


ゆっくりと目を開けると──朝日を反射してキラキラと光りながら流れていく水面が視界に飛び込んできた。

寝起きでぼんやりする頭に酸素を送って、少しでも早く覚醒させるために、朝の深呼吸。


しずく「……すぅー……はぁ……」
 「メソ…」

しずく「メッソン。おはよう」
 「メソ…」


私の肩の上で小さく鳴くメッソンを撫でてあげると、満足したのか、メッソンはまた姿を隠してしまった。

早く慣れてくれるように、積極的にボールの外に出してはいるものの、やっぱりまだまだ臆病で、外の世界が怖いのかもしれない。

とはいえ、こうして私が目を覚ましたのに気付いて、朝の挨拶をしてくれたのは、大事な一歩だろう。

私はとりあえず、ボールと荷物を確認する。


しずく「マネネのボールも、ココガラのボールもある……っと」


バッグ共々、身の回りの持ち物に異常がないことを確認。ついでに、隣にいる人も確認する。


かすみ「……むにゃむにゃ……えへへ、かすみん……さいきょーれす……」
 「ガゥ…zzz」


かすみさんもいる……っと。まだ、ゾロアと一緒にお休み中だ。

最低限の身の回りの確認は出来たので、今度は私たちの前で座ったまま、私たちを送ってくれている方へ朝の挨拶です。


しずく「曜さん、おはようございます」

曜「お、しずくちゃん、起きたんだね」

しずく「あの……もしかして、曜さん徹夜ですか?」

曜「ラプラスに任せても問題ないんだけど……二人を送り届ける間に何かあったら困るから、一応ね」

しずく「すみません……ご迷惑をお掛けしてしまって……」

曜「むしろ、謝らなきゃいけないのはこっちだって! 二人を危ない目に合わせちゃったしさ……。マンタインサーフ、やっぱりもうちょっと安全性を考えて調整しないといけなさそうだね……あはは」
 「タイーン」「マンタイーン」


私たちが乗せてもらっているラプラスの横には、並んで泳いでいる2匹のマンタインの姿。

昨日私たちをサーフで運んでくれていた子たちです。

──昨夜はあの後、ラプラスで沖まで来てくれた曜さんと合流し、フソウ島まで送ってもらうことになった。

その道中、私とかすみさんは、疲れ切っていたのもあって、気付けばラプラスの背の上で眠ってしまっていたというわけだ。


しずく「ラプラスも、ありがとうございます」

 「キュゥ〜〜♪」

曜「乗り心地良いでしょ? 自慢の相棒なんだ♪」
 「キュゥ♪」

しずく「はい、お陰様でぐっすりでした……あはは」



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