【走れメロス】コロナ禍の大学生「メロメロスは激怒しためろ」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2022/10/02(日) 14:15:02.65 ID:TBjx1CWm0
歩いているうちにメロメロスは、大学の様子を怪しく思っためろ。
ひっそりしているめろ。
もう既に日も落ちて、外の暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、大学全体が、やけに寂しいめろ。
のんきなメロメロスも、だんだん不安になって来ためろ。

以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2022/10/02(日) 14:17:49.87 ID:TBjx1CWm0
 聞いて、メロメロスは激怒しためろ。
「呆れた教授めろ。生かして置けぬめろ。」
 メロメロスは、単純な人間であっためろ。
買い物を、背負ったままで、のそのそ研究室にはいって行っためろ。
たちまちメロメロスは、巡邏の院生に捕縛されためろ。
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2022/10/02(日) 14:18:55.08 ID:TBjx1CWm0
「このコロナ禍に何をしにきた。言え!」
暴君ディオニス教授は静かに、けれども威厳を以って問いつめためろ。
その教授の顔はそうはくで、眉間みけんの皺は、刻み込まれたように深かっためろ。
「学生を暴君の手から救うのだめろ。」
とメロメロスは悪びれずに答えためろ。
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2022/10/02(日) 14:19:44.73 ID:TBjx1CWm0
 それを聞いて教授は、残虐な気持で、そっと、ほくそえんだめろ。
生意気なことを言うわい。どうせ帰って来ないにきまっている。
この嘘つきに騙だまされた振りして、放してやるのも面白い。
そうして身代りの男を、三日目に退学させてやるさせてやるのも気味がいい。
人は、これだから信じられぬと、わしは悲しい顔して、その身代りの男をマイクロソフトタイムズで公開処刑してやるのだ。
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2022/10/02(日) 14:20:57.73 ID:TBjx1CWm0
 竹馬の友、セリヌンティウスは、深夜、大学にめされためろ。
暴君ディオニス教授の面前で、佳よき友と佳き友は、二年ぶりで、あいあうためろ。
メロメロスは、友に一切の事情を語っためろ。
セリヌンティウスは無言でうなずき、メロメロスをひしと抱きしめためろ。
友と友の間は、それでよかっためろ。
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[sage saga]
2022/10/02(日) 14:21:48.44 ID:TBjx1CWm0
メロメロスが起床したのは、翌あくる日の午前、陽は既に高く昇って、メイドたちはメイド喫茶に出て、おきゅうじをはじめていためろ。
メロメロスの推しメイドのモコちゃんは、きょうは午後から、おきゅうじしていためろ。
だからメロメロスはゆっくりとぺこらグッズを買い回り、モコちゃんのいるメイド喫茶へ帰宅しためろ。
「め、めろぉ、めろ……モコちゃん、今日も可愛いめろね……」
緊張顔で話しかけてくるメロメロスの、コミュ障っぷりを見てモコちゃんは驚いた。そうして、うるさくメロメロスに質問を浴びせためろ。
以下略 AAS



9:名無しNIPPER[sage saga]
2022/10/02(日) 14:23:49.44 ID:TBjx1CWm0
 眼が覚めたのは夜だっためろ。
メロメロスが新幹線から降りて駅のホームを出てすぐのところに、姉は車を停めて待っていた。
そうしてメロメロスは車に乗り込むと、少し事情があるから、結婚式を明日にして欲しいめろ、と頼んだめろ。
姉は驚き、それはいけない、こちらには未だ何の仕度も出来ていない、コロナ禍が明けるまで待ってくれ、と答えためろ。
メロメロスは、待つことは出来ないめろ、どうか明日にして欲しいめろ、と更に押してたのんだめろ。
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[sage saga]
2022/10/02(日) 14:24:15.79 ID:TBjx1CWm0

そこで、結婚式まではいかなくとも、お祝いパーティーをズームで執り行うことになっためろ。結婚式は、親兄弟親戚や会社関係者、友人やお世話になった人に、片っ端からLINEし、来れる人が来ることになり、夜に行われためろ。
新郎新婦の、神々への宣誓が済んだころ、ネット回線が重くなり、ぷつりぷつりと映像が途切れ出し、やがて音声のみ流れるような状態となっためろ。
祝宴に列席していた人たちは、何か不吉なものを感じたが、それでも、めいめい気持を引きたて、狭い画面の中で、目がしょぼしょぼして乾くのもこらえ、陽気に歌をうたい、手をうっためろ。



11:名無しNIPPER[sage saga]
2022/10/02(日) 14:24:43.89 ID:TBjx1CWm0
メロメロスも、満面に喜色を湛たたえ、しばらくは、教授とのあの約束をさえ忘れていためろ。
祝宴は、夜に入っていよいよ乱れ華やかになり、人々は、時々固まる画面を全く気にしなくなっためろ。
メロメロスは、一生このままここにいたい、と思っためろ。
このよい人たちと生涯暮して行きたいと願ったが、いまは、自分のからだで、自分のものでは無いめろ。ままならぬ事めろ。
メロメロスは、わが身に鞭打ち、ついに出発を決意しためろ。あすの日没までには、まだ十分の時が在るめろ。
以下略 AAS



12:名無しNIPPER[sage saga]
2022/10/02(日) 14:25:16.78 ID:TBjx1CWm0
今宵ぼうぜん、歓喜に酔っているらしい花嫁に近寄り、
「おめでとうめろ。メロメロスは疲れてしまったから、ちょっとご免こうむって眠りたいめろ。眼が覚めたら、すぐに市に出かけるめろ。大切な用事があるめろ。めろがいなくても、もう姉さんは優しい旦那さんがあるめろだから、決して寂しい事は無いめろよ。メロメロスの、一ばんきらいなものは、人を疑う事と、それから、嘘をつく事めろ。姉さんも、それは、知っているめろね。旦那さんとの間に、どんな秘密でも作ってはならないめろ。姉さんに言いたいのは、それだけめろ。メロメロスは、たぶん偉い人間めろだから、姉さんもその誇りを持っていて欲しいめろ」
 花嫁は、夢見心地で首肯うなずいためろ。メロメロスは、それから花婿の肩をたたいて、
「仕度の無いのはお互さまめろ。メロメロスの家にも、宝といっては、ソシャゲの星4キャラと姉さんだけめろ。他には、何も無いめろ。もう一つ、メロメロスの兄になったことを誇って欲しいめろ。」
 花婿は頭をかいて、てれていためろ。
以下略 AAS



13:名無しNIPPER[sage saga]
2022/10/02(日) 14:26:17.51 ID:TBjx1CWm0
 眼が覚めたのは翌る日の薄明かりの頃めろ。
メロメロスは跳ね起き、南無三、寝過しためろ?!、いや、まだまだ大丈夫めろ、約束の刻限までには十分間に合うめろ。
きょうは是非とも、あの教授に、人のしんじつの、ぞんするところを見せてやろうめろ。
そうして笑ってマイクロソフトチームズで公開処刑されてやるめろ。
メロメロスは、悠々と身仕度をはじめためろ。
以下略 AAS



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