シン・エヴァ もう一つの終わり
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20:名無しNIPPER[sage saga]
2022/08/20(土) 23:09:08.67 ID:YgtehLUf0
=== 暗い通路 ===

 暗がりを走る初号機

 周囲は、古い石造りの神殿のような内装の、天井の高い通路

 初号機の手のひらから身を起こすシンジ

 髪が風になびき、シャツの裾がはためいている

 初号機の顔を見上げる

シンジ「綾波!」

 走る初号機が速度を緩める

 最後はふらつきながら立ち止まり、ひざまずく

 慎重にシンジを地面におろし、そのまま倒れこむ初号機

 舞い上がる土埃

 思わず顔をかばうシンジ

 横たわる初号機の顔を見るシンジ

シンジ「綾波!」

 初号機の首元に駆け寄る

 非常スイッチを操作するシンジ

 頸椎のカバーが跳ね上がり、半ばせり出して止まるエントリープラグ

  :
 
 暗闇

 シンジがL.C.Lに飛び込む水音

シンジ「綾波!」

 プラグ内、青い非常灯がほのかにともっている

 かすかに聞こえるレイのうめき声

 インテリアシートにもたれ、右の前腕を左手でおさえ、目を閉じて痛みをこらえているレイ

 長く伸びた青い髪、一中の制服姿

 駆け寄り、シートの左わきにひざまずくシンジ

シンジ「綾波、だじょうぶ!? 綾波!」

 うっすらと目をあけるレイ

レイ「碇くん……よかった」

シンジ「ごめん、綾波。痛いの?」

レイ「へいき。シンクロが切れたから、すぐよくなると、思う……」

シンジ「綾波……」




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