8: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/07/25(月) 23:21:12.50 ID:/ZKesHprO
「それが、キリカと一緒にアリナに関係する場所を巡っていますが、成果は上がっていません。
今のところアトリエを特定する方法も、侵入する手段も見つかってないんです」
「探せば見つかるような場所じゃない、ってことかな。それじゃ手の打ちようがないんじゃ?」
やちよの隣に腰かける鶴乃は、織莉子の説明が始まる前に、やちよが全員に用意した麦茶を
一口飲んで、喉を潤して尋ねた。
「アトリエが願いで手に入れたものなら、恐らくですが、アリナ本人しか辿り着けない
場所であることも考えられます」
「それが本当なら、究極の自分専用だなぁ」
「アリナのアトリエは、超時間的、超空間的な場所に存在するのかもしれません。
キュウべぇに聞けば、ヒントくらいは得られるかもしれませんが、神出鬼没です。
探しても肝心な時に見つからない。こちらから接触するのは難しいでしょう」
「しょーがねーって、キュウべぇだし」
鶴乃の向かいに腰かけるフェリシアは、両手を頭の後ろで組んで不満を露にし、
ソファの背凭れに体を預けて脚を組んだ。
「だけど、あんなことがあった後で、キュウべぇが取り合ってくれるんでしょうか」
「た、多分、話くらいならしてくれるかも……」
浄化システムのコアとなった日を思い出しつつ、ういは心配そうに呟いた。
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