73: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/10/11(火) 23:18:15.26 ID:GA2SequC0
無線上でワイバァンを名乗ったその機体は、下から上へと突き上げる形で一気に“群れ”を貫きます。動きはそれで止まらず、飛び上がったイルカのような姿勢から近現代の航空機には疎い綾波でも舌を巻いてしまう卓越した航空技術であっという間に機首を再度下方───最早完全に総崩れとなった残余の“群れ”へと向けました。
(,,#゚ ゚)《FOX-2!!!》
最後の一発である銀槍が、機銃弾と共に放たれます。鉄火の暴風と爆炎の嵐が、“群れ”に叩きつけられます。
〈トツニュウシロ!!〉
〈イレグイダ、オトシマクレ!!〉
ワイバァンが今度は下側へと突き抜けた後、残された“群れ”の中核は総崩れの上で当初の規模の1/5程度に討ち減らされただの残骸と化していました。
その“群れの残骸”も、再度飛来した新たな友軍航空隊に巴戦で絡め取られ、瞬く間に四分五裂していきます。
最早、綾波たちへの攻撃を継続する余力がないことは明白でした。
《こちら巻雲、敵航空隊主力群は壊滅状態!すごい、すごいです〜〜!!》
「赤城より空母艦隊各位、残党敵群の包囲殲滅を徹底せよ!わいばあん一番機が作ってくれた好機を逃すな!!」
《翼のあの国旗、確かマレーシアのものか……?【回転木馬】ならいざ知らず、単騎駆けでこれほどの戦果を挙げるとは!》
《何者かは解らぬが、まさに一騎当千也!褒めて使わすぞ!!》
(,,*゚ ゚)《─────》
無線上で友軍艦隊の皆さんが口にする称賛の言葉を、【彼女】がどこまで理解できたかはわかりません。ただ、補給のため退がる間際にワイバァン一番機が見せた宙返りは、おそらくそうした声に対する返答だったのでしょう。
〈エネミーフリート,インカミング!!ソウメニー!!〉
〈テキカンタイハサイダイセンソクニテセッキンチュウ!!クウボ、センカンモタスウ!!チュウイサレタシ!!!〉
遮られていた視界が“群れ”の中核壊滅によって開け、航空隊がその向こう側から迫る敵艦隊に気づきました。次々と無線で報告を送ってきます。
報せを受けた綾波達の方では、特に驚きや動揺はありません。
大いに損耗を受けたとはいえ人類航空軍も支援艦隊に搭載されている基地航空隊も未だ相応の戦力が残存しており、綾波達新たな艦娘部隊もここを始め周辺海域に現在進行系で次々と投入されている状況。
【学園艦棲姫】という強大な敵への抵抗は、未だ激しく続いているのです。向こうも、航空戦だけでこれを鎮圧できるとは流石に考えないでしょう。
後続艦隊が存在することは、至極容易く想像できました。
〈オーヴァ300エスティメイト!! オールユニット、ビーケアフル!!〉
尤も、その数まで聞いたところで、艦隊の空気は一層引き締まったものに変わりましたが。
311Res/557.96 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20