70: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/10/11(火) 23:10:34.18 ID:GA2SequC0
「全艦、最大船速で離脱するにゃ!!」
「「「了解!!」」」
芸術的と言っても過言ではない、惚れ惚れするような航空戦でしたが、見惚れるわけには行きません。多摩さんの号令が下るまでもなく、我々6人は一斉に旗艦を吹かし、“群れ”の真下から逃れます。
鮮やかに敵機を討ち減らしつつ、零戦とヘルキャット隊が見せていた動き。牧羊犬が羊を柵の中へ追い立てるように、或いは箒で部屋中のゴミを隅から中央へ掃き集めていくように、“群れ”を上下から挟み込んでより密度の高い塊にしていく動き。
その動きが意味するところは、この後に何が始まるかは、艦娘なら誰もが知っています。
「─────対空掃射、開始!!」
ちょうど綾波達が戦闘空域下から離脱しきったところで、その口火を切ったのは2発の三式弾でした。同時に突き刺さったソレらから飛び散った火炎の雨が、一気に周囲の数十機を焼き払います。
『『『!!?!?!??!!!?』』』
最早立て直しようもないほど“群れ”が乱れたところに、嵐のごとく押し寄せる機銃弾と高角砲弾。離脱を図る機体には、周辺でなお飛行する零戦隊とヘルキャット隊が対応しトドメを刺します。
最も理想的な事例として私達艦娘用の戦闘教本に載せたくなるような、完璧な包囲殲滅。
『『『────……………』』』
「Clear!!」
電探上から残りすべての反応が消えるまでに、要した時間は十数秒ほどに過ぎませんでした。
他の艦隊も増援との合流が間に合ったのでしょう。流石に綾波たちのように殲滅まで至ったところは少ないようですが、アレほど巨大だった群れは見る影もありません。現れた当初の1/10にはなろうかというほど数を減らし、青息吐息で来た空路を戻っていきます。
ただし、
「…………Next Enemy incoming.」
かなり少なく見積もっても、最初に現れたモノの3倍には達そうかという“群れ”と、入れ替わる形でではありますけど。
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