エンド・オブ・ジャパンのようです
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296: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2024/08/07(水) 21:59:18.02 ID:A23xFse80
先ず前者、負傷者の回復。確かに陣地の戦闘人員が潤沢とは言い難いことは理解できるけど、それでも明確に予備兵力と呼べる存在はいる。西住さんがチ級にハッタリかます際に“門”付近で待機させた、50人ほどの集団がソレだ。
負傷者・戦闘不能者の人数は見たところせいぜい20人前後、しかも重篤者は殆どいなかった。

防衛体制を整えるだけなら、これらを入れ替えれば済むはず。わざわざ非戦闘員をこっちから投入してまで急ピッチで治療させる意味合いは、限りなく薄い。
寧ろその只中に突然チ級が乗り込んできたり【暴徒】や【寄生体】が紛れ込み侵入していれば、混乱はより拡大する。あの時点における再襲撃の可能性が何処まで0に近くとも、“防衛”に当たって余分な動きを挟む理由にはならない筈だ。

そして、後者。

艦娘・叢雲は、深海棲艦殲滅のプロフェッショナル。自衛官・流石阿音は、国防と戦闘を専門とする公務員。もしも西住さんが考えていることが“防衛”であり、かつ“指揮権の移乗”が目的の内に入っていたとしたら、彼女はただ一言口にすればソレで済んだわ。

助けてくださいって。

少なくとも私が知る限り、彼女は意志の強さは極め付きだけどプライドや自惚れは皆無に近い。例えば功名心や自己承認欲求から“目立ちたがり”で指揮権を維持しようという動きは幾らなんでも考えづらい。

故に、西住さん自身が何かしらの明確な“目的”に基づき敢えてそうした、という結論にたどり着く。

∬メ´_ゝ`)「で、其の“目的”は、私や叢雲に素直に話したら却下されるモノである可能性が高い。指揮権を私達に譲渡したら実行されないモノであると認識している。

だから、素直に“依頼”せず“巻き込もう”とした。それもわざわざ、叢雲が逃げることも断ることも極めて難しくなる環境を見極めながら」

ここまで来ると、保安官達による“善意の拘束”も恐らく西住さんの差し金よね。陣地内で彼女が絶対の信頼を勝ち取っているとしたら、単純に私の行動を制限できるだけじゃなく彼女の“要望”を雰囲気で、或いは直接後押ししてくれる人員を直ぐ側に複数人用意できるんだもの。

……末恐ろしいどころの話じゃないわね。謀略、戦術眼、カリスマ性、汎ゆる物が武道云々の域を超えて既に一級品。

ソレが今この瞬間、正しい方向で使われているかは別にして。


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