225: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/04/13(木) 23:13:27.83 ID:JNDnG78R0
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『ギァア────ァ゛ッ゛………』
大口を開け、喉笛を噛みちぎらんと此方に首を伸ばしてきた【寄生体】。ブレイドを真正面から振り下ろし、頭を叩き割って黙らせる。
「ゲボォッ』
振り向きざまに刃を翻し、真逆の軌道で下から斬撃。隙ありと見たか飛び掛かってきていた小太りな【暴徒】が、宙空で身体を真っ二つに両断されグシャリと音を立てて地面に落下した。
「ゴパッ!!?』
『ギギッ──コケッ』
そのまま逆手に持ち替えたブレイドを背後に突き出し、別の【暴徒】の腹を刺し貫く。血反吐を吐きながら蹲ったソイツの背後からまた一匹【寄生体】が飛び掛かってきたが、胴を鷲掴み足元の地面に叩きつける。
間髪入れず頭を踏み割ると、数日間海を漂っていた水死体を思わせる青白くヌラヌラとした質感の胴体が、短い断末魔と共に一瞬ピンッと張り詰めた後クタリと脱力し崩れ落ちる。
『オブォッ」
「グがっ……』
途切れることのない襲撃。今度は両側から【暴徒】二人。右手のサラリーマン風の男の顔面を膝で蹴り砕き、そのままの勢いで距離を取りながら左手から迫る某ケータイショップの制服を着た若い女にM&K USPを連射。顔を斜めに横切る形で3つ風穴を空け、沈黙させる。
いったいここまでに、何匹、何人、斬り伏せてきただろうか。
ここから、あと何匹、何人斬り伏せれば私はこの“作業”から解放されるだろうか。
前者の問いについては、他ならぬ私自身が疾うの昔に数えるのをやめているのだからどだい解るわけもない。
まぁ、何百人だろうが何千匹だろうがもう“終わったこと”よ。今更思い返したところで、意味なんてないでしょう?
そして、後者の問いに対する答えは、
「『「オァアアアアアアアアアアアアッッ!!!』」』
『『『キィアアアアアアアアアッ!!!!』』』
∬メ;´_ゝ`)「Muscle-03、11時方向!距離150、家屋上に火器装備の【暴徒】3名を補足!!」
└(#メ*・ヮ・*)┘「了ッ解ッ!!モー速攻排除しちゃうからねー!!」
「02、私がその後に突撃するから右手側の“群れ”に射撃を!!3連射、前衛崩せ!!」
∬#メ´_ゝ`)「02、要請を受諾!撃ち方ぁ!!」
……周囲の光景を見る限り、「遠き春」であることは間違いなさそうね。
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