16: ◆t8EBwAYVrY[saga]
2022/07/01(金) 23:06:19.42 ID:VK39oSdq0
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実況〈さてさて!播磨灘十番勝負九日目!会場は連日満員御礼であります!〉
実況〈鬼の播磨に挑む力士はもはや残っていないと思われましたが、二日前より謎の外国人六人組が二日続けて横綱に挑みました!〉
実況〈果たして今日も彼らは現れるのでしょうか!そしてどんな取り組みを見せてくれるのでしょうか!〉
<ザッ
実況〈あーっと!花道に六つの人影が!やはり今日も現れた!黒船六連隊だー!〉
ファンドラル「お待たせしたなジパングの淑女諸君。アスガルドが誇る勇士、この颯爽たるファンドラルが美麗極まる戦いを魅せてくれようぞ」
実況〈挑戦者はファンドラルと名乗る男だー!しかし細身だ!これほど線の細い男がかつて土俵に上がったことがあったでしょうか!廻し姿に金髪金髭の力士が歴史上いたでしょうか!〉
記者「無茶だ。あんな細い身体で播磨とやるなんて……マッチ棒のようにへし折られるのは目に見えている」
ヴォルスタッグ「吟遊詩人よ、案ずることはない。ファンドラルの軽業はアスガルド一だ。指一本触れることもできぬかもしれんぞ」
記者「……なるほど。播磨が横綱に昇進する前、最後に黒星を喫した相手は身軽さと技術を武器とした力士だった。ファンドラルは播磨にとって相性の悪い相手と言える。もしかするともしかするかも」
ソー「相撲の歴史において身軽さが武器の小兵力士は決して少なくない。栃ノ海、鷲羽山、旭道山、寺尾、そして舞の海……彼らは技と速さで体格差を覆してきた。ファンドラルも同じだ」
記者「き、君……やけに詳しくなったね。若干ミーハーっぽいのは否めんが」
ソー「お前にもらった書に加え、会場の観客が相撲に関する書物をいくつか読ませてくれた。付け焼き刃ではあるが色々学んだのさ」
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