勇者「魔王は一体どこにいる?」の続編の完結
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800:名無しNIPPER[sage saga]
2023/03/26(日) 08:11:37.17 ID:RKoe7B/E0
『夜_甲板』


ザブ〜ン ユラ〜


剣士「よいしょ…よいしょ!!」ドスン

女オーク「こっちの木人にも盾を?」

剣士「うん!どうせ拾い物だし…」ガチャガチャ

盗賊「ほーーこれで6体目か…この装備品も作ったんか?」

剣士「それ海賊から剥ぎ取った装備を少し直したんだ」

盗賊「上手い事作るもんだ…」ジロジロ

剣士「これで武器と盾持ってたら傭兵に見えるよね?」

盗賊「ふむ…こりゃ敵に囲まれた時の訓練にも使えそうだ」

剣士「そうそう!そういう風に活用して欲しい」

盗賊「ちっと関節動かして自然な感じにすんぞ?」グイ

剣士「イイね!!」

盗賊「なんかこれはこれで中々楽しい…そうよ…こんな感じで盾に体を隠す…」グイ

剣士「この木人を魔法か何かで動かせると良いね」

盗賊「だな?戦わせてみたいな?」

剣士「魔術書にさ?土で作った人形のゴーレムっていう魔物の事が書いてあるんだ」

盗賊「ほう?」

剣士「多分こんな感じなんだよ…これは木で作った人形だけどね」

盗賊「機械も多分…始めはこんな感じだったと思うぞ…」

剣士「ハッ…そうだね…」

盗賊「人と同じ心を宿したとして…やっぱ命が欲しくなると思うか?」

剣士「どうだろう…」トーイメ

盗賊「なんかよぅ…どうも俺は違うんじゃないかと思えて来た」

剣士「違うって?」

盗賊「欲しいのは命じゃ無くて…記憶なんじゃないかってな?」

剣士「記憶?」

盗賊「ほらこうやって俺ら楽しく遊んでるだろう?…その記憶をどうにかして残したいんじゃ無いかと思ったのよ」

剣士「じゃぁその手段として…命が欲しい?」

盗賊「それだ…命は2番目なのよ…記憶さえ残れば命なんざ求めて居ないってのが…俺の思う所だ」

剣士「なんか深いね…」

盗賊「そしてな?俺ら人間は死ぬ時にそれまでの記憶を一緒に持って行く訳だ…何故ならそれが死だと既に知って居るから」

盗賊「だが機械はそもそも命が無い…つまり死を理解できない…だから記憶を残したいのよ」

剣士「それは一度命を得れば理解出来るんじゃないかな?」

盗賊「なるほど…」

剣士「なんか命が有るって…素晴らしい事だね」

盗賊「逆に命の無いこの木人が…俺はすごく愛おしく感じる…まぁ何でもそうだな?小さい頃持ってたおもちゃも同じだ」

剣士「分かる…木人も同じ時間を過ごしたなら…その記憶を残したい感じも…なんか分かる」

盗賊「俺ら人間が一方的に思ってるだけかも知れんが…どうも気になってよ」

剣士「それが…こうやって木人と遊ぶ動機なのかもね?」

盗賊「おっし!!完璧に仕上げるぞ!!誰か来てもビビるぐらいにな?」

剣士「おぉぉ!!なんかやる気出て来た!!」



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