勇者「魔王は一体どこにいる?」の続編の完結
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637:名無しNIPPER[sage saga]
2022/12/21(水) 20:10:29.82 ID:bVSMz8780
『キャラック船』


ザブン ギシギシ


中年の女「思ったより大きな船に乗って来たのね…」

戦士「なかなか味のある船だろう?」

中年の女「小型のスクーナーあたりを想定していたのよ…少し計画を変更しなくては…」

戦士「少しくらい話してくれないか?」

中年の女「…」チラ

戦士「まぁ…無理なら良い」

中年の女「ここは話を聞かれる事も無さそうだから良いわ…」

戦士「お!?」

中年の女「他にもフィン・イッシュ行きの商船を用意しているの…この船は囮の予定だった」

戦士「囮?」

中年の女「沈没させて海に消える…そういうシナリオ」

戦士「俺達は他の船に乗る予定だったと?」

中年の女「そう…私達家族はその船に乗る予定」

戦士「おい!それは話が違うじゃないか…」

中年の女「だからあなたには話さなかった…ギルドに依頼が来て居るのはあの3人からだけでは無いの」

戦士「まさか敵側からも…」

中年の女「敵と言うのは何処を想定して?」

戦士「う…」

中年の女「まっとうな依頼主…機動隊よ…極秘情報を盗んだニーナという傭兵の処理…これがどういう意味か分かって?」

戦士「待てあいつらは信用出来る…考え直せ」

中年の女「フフでも事情が変わった…もうニーナという傭兵は処理されたのよ…でも何故か生きている…面白いわ」

戦士「リッカはその傭兵とは別人だ」

中年の女「知ってる…私はリッカを処理しろと言う依頼は受けて居ない…だから計画変更なのよ」

戦士「ふぅぅ頼むぞリカオン…俺は友を裏切るのは許せん」

中年の女「友人?あなたの友人になるにしては若すぎると思うけれど?」

戦士「その…なんだ…気が合うというだけではダメか?」

中年の女「まぁ良いわ…今回の件で密書が入手出来なくても彼女を保護する事で何が起こるのか楽しみになって来た」

戦士「もう想像は出来る…電脳化した者のあぶり出しになるだろう」

中年の女「あなたは出来るだけ関わらない様に…」

戦士「剣一本でどうにかなるなぞ思って居ない…ただ人は守れる」

中年の女「そうよ…あなたは守っているだけで良い」

中年の女「どうも宿屋よりこの船の方が安全そうね」

戦士「そうだな…」

中年の女「私は荷の入れ替え指示と…少し情報のリークをして来るから船からは降りないで居て貰える?」

戦士「分かった…」

中年の女「出来るだけ早く戻る様にするわ…」

中年の女「あ…そうそう…盗賊ギルドの仲間はあなた達が思うより沢山居るから下手に動いて邪魔しない様に」

戦士「大人しくして居る…違うな…大人しくさせて置く」

中年の女「フフ…じゃぁ行って来るわ」シュタタ


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