520:名無しNIPPER[sage saga]
2022/12/11(日) 12:20:12.35 ID:ckhR7HQw0
盗賊「…とまぁ…誰か居るんじゃ無いかと思って訪ねて来た訳よ」
学者「兄貴忘れてますぜ?お袋さんが居ないか見に来たんすよね?」
盗賊「お前は黙ってろ!」ゴン
学者「あたたた…」スリスリ
女オーク「もう10年以上此処で待ってても元の住人は帰って来なかった…」
盗賊「お互い同じな訳だ…ほんでお前はどうして待ってるんだ?」
女オーク「それは…」
青年「僕の本当の両親を探してるのさ…姉さんは僕の為にずっと苦労してるんだ」
盗賊「なるほど…う〜む…」トーイメ
女オーク「他に何か手掛かりになる事は無いですか?」
盗賊「有るっちゃ有るんだが…」
女オーク「どうか教えて欲しい…」
盗賊「まぁ良いか…お前海賊王の娘を知ってるか?」
女オーク「いえ…」
学者「うお!!知らない人の方が少ないんすよ?あんな有名人を知らないって…」
青年「姉さんはキ・カイの人達と殆ど付き合いが無いんだ…差別されて外を出歩けないんだよ」
盗賊「そうだったのか…外の市街地に住んでるのもそういう理由か…」
青年「本当はずっと馬車に住んでたんだ…キ・カイの壁の外でね…人が少なくなってようやく此処に入れた」
盗賊「壁の外はオーガやら魔物がウヨウヨ居るのにか?マジか…」
青年「オーガの牙をほんの少しのお金と交換してどうにか凌いで来たんだ…」
女オーク「もうそんな話は良いの…それよりもその海賊王の娘は何処へ?」
盗賊「残念だが分からん…ただ昔の俺の知り合いで情報のやり取りをしてる闇商人がいるんだ…そいつなら知って居るかも知れん」
女オーク「その人は何処に?」
盗賊「世界中転々として居てな…今はフィン・イッシュに居るらしい」
女オーク「フィン・イッシュ…向こうの大陸…」
青年「姉さん…向こうの大陸は遠いよ…もう無理して稼ぐ事なんかしなくて良い」
盗賊「んんん…なんつうか…俺はそういう話に弱いんだ…この話はここで切り上げるか」
青年「うん…そうだね」
学者「俺っちから提案なんすが…今晩此処に泊めてくれたらお金払いやすぜ?」
盗賊「あぁ悪く無ぇな」
青年「僕は歓迎だけど…姉さん」チラ
女オーク「え…ええ…でも食事も出せないし…なんだか悪い気が…」
盗賊「俺らにしてみりゃ寒さ凌げるだけで十分な訳よ…そっちが良けりゃ世話になる」
女オーク「ではご自由に…私はこれから仕事に行って来るので」
盗賊「おぉ悪いな…早速だが俺らはちっと港を見に行きたいんだが…ここに勝手に出入りさせて貰うぜ?」
女オーク「どうぞ…」
青年「僕は暇だから案内しようか?」
盗賊「そら助かる…おい学者!くつろいでる暇は無ぇぞ!!」
学者「すんません…」スック
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